隈研吾氏がデザイン監修 歴史を生かす京都「新風館」

日経クロストレンド

エースホテルと親和性の高いテナントが集結

商業ゾーンに出店した多くのテナントに共通しているのは、独自の世界観を持ち、エースホテルと親和性があることだ。テナントの中には、エースホテルのファンで「エースホテルが出店するなら」と出店を決めた経営者も多い。

「以前から京都に店を出したいと思っていたが、歴史的な建物と立地の良さに加えて、エースホテルをよく利用していたことも出店の決め手になった」と話すのは、眼鏡のセレクトショップ「グローブスペックス 京都」の岡田哲哉社長。世界各国のアイウエアブランドを販売する同社は、渋谷店と代官山店に続き、新店を20年ぶりに関西で出店した。

レンガ造りの新風館のたたずまいを最大限に生かした店内には、新風館と同じ1920年代に作られたアンティーク家具や照明、装飾品など世界中で収集されたものがずらりと並ぶ。「もともと関西の顧客も多く、開店を楽しみにしてもらっていた」と岡田社長。実店舗での接客を重視しているため、オープン以降、入場規制をしながら営業している。

アンティークから最先端のデザインまで世界中からセレクトしたアイウエアをそろえる「グローブスペックス 京都」が関西初出店。ビンテージ家具や照明などこだわり尽くした店内でゆっくり眼鏡選びを楽しめる

きもの専門店・やまと(東京・渋谷)が展開するメンズ着物ブランド「ワイアンドサンズ(Y.&SONS)」も、エースホテルの存在が出店に大きく影響したという。「我々も街をキーワードにしている。街に根差しているエースホテルの出店は抜群のタイミングだった」と、同社事業創造部ワイアンドサンズのアシスタントブランドディレクター、平松元氏は話す。同店は“メンズきものテーラー”をコンセプトに15年に東京・神田にオープンした。京都店は待望の2号店で関西初出店となる。

「メンズきものテーラー」をコンセプトに15年3月、東京・神田明神鳥居横にオープンした「ワイアンドサンズ」の2号店。固定概念にとらわれない自由な発想で「わざわざ、着物を着る」という、伝統と革新が融合した非日常を届けるコンセプトショップ

セレクトショップのビームス(東京・渋谷)が展開する「ビームスジャパン京都」は、エースホテル京都とのコラボで、宿泊客向けのオリジナルトートバッグを発売した。「ビームスジャパン」は新宿、渋谷に続く3店舗目で西日本初出店。日本の名産品と工芸品を取り扱うビームスジャパンならではの品ぞろえを中心に、京都の作家や企業とのコラボ商品、近隣の滋賀や奈良の製品も数多く取りそろえている。

鳳凰(ほうおう)の天井画が圧巻の店内は、高さのある木のグリッド棚を壁一面に設置。京都の東山で作陶されている「蘇嶐(そりゅう)窯」の陶器や、わら細工の技術をベースとした「花背(はなせ)WARA」のアクセサリー、漫画「忍者ハットリくん」とコラボした機能性ウエアなど、同店限定商品が充実している。

「東京の店舗は7割が日本人客で、購入者の4割が外国人。商品はすべて日本製なので、まずは関西に住む日本人に知ってもらい、リピーターにつなげていきたい」とビームスジャパン事業部のスーパーバイザー、今村剛氏は話す。

「ビームスジャパン京都」は西日本初店舗。ビームスジャパンならではのモノ、コト、ヒトの発信に加え、京都の街の伝統を反映した限定アイテムを取りそろえる。「忍者ハットリくん」をフィーチャーした新シリーズやミズノとのコラボスニーカーも

他にはニューヨーク・ブルックリン発のセレクトショップ「ピルグリム サーフ+サプライ」の日本国内2号店や、エースホテル京都のアメニティーに採用されたサロン発のホームケア製品ブランド「ウカストア」、ミニシアター・コンプレックスの「アップリンク」などが関西初出店。植物系素材を使った体感型ボタニカルショップを運営するDAISHIZEN(ダイシゼン・川崎市)が、ネイチャー、クラフト、アートをテーマに展開する新業態「(THISIS)SHIZEN(ディス イズ シゼン)」にも注目したい。

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