劣等感も磨けば光る メルカリ山田氏の「頼る力」「ネット興亡記」に学ぶサバイバル術 (4)

「その時には全くアイデアがなかったが、日本ではスマホが普及していて、(モノを)売買するようなフリマアプリも出始めてきていました。これをうまく使えばこういう人たちが、もっとモノを大切に使って、みんなが先進国みたいな豊かさを享受できる可能性が多少できるのではないかなと」

――共同創業者を募ってメルカリをスタートしました。

「ウノウを始めた時も共同創業者がいた。すごく優秀なエンジニアにジョインしてもらった。うまくいかなかった時期も長かった。モバイルのゲームを作り始めてうまくいったが、デザイナーも含めて、自分だけでやったという感覚より、会社にジョインしてくれた優秀な人達が一緒になってモノを作ったからこそ成功できた」

自分だけができること以上のことを

「次に会社をやるときも、自分だけができること以上のことをやりたいと思っていた。一緒にやってくれる仲間は、レバレッジをかけるために重要な要素と思っていました。(共同創業に)迷いはなかった」

――メルカリは「人材のブラックホール」と呼ばれるほど優秀なタレントが集まります。

「僕は人を生かすのが得意なのかもなと思っている。その人が得意なこと、やりたいことを、よく聞いた上で、それを生かして最大限に成果が出せるようにしています。周りの人が活躍できる状況をどう作るかをすごく重視している」

「自分にないものを持っている人がいたら、その人の能力を生かせるような状況を作り出す。人は人の役に立つとうれしいというのがあって、それによってどんどん人の輪が広がり、僕自身ができないことでも人を介してできるようになっていく。そういうイメージ、世界観でやっているつもりです」

――日本だけでの成功にこだわらず、世界を意識して経営しています。

「サービス自体はグローバルの方が可能性があるとずっと思っていたから規定通りという感じですね。日本だけでうまくいっても、海外で同じようなものが出てくると、資金力で(日本に)来ちゃうかもしれない。日本だけでガッチリやるというのは魅力的な選択肢でなかった」

日本を落としても米国で勝つ

「日本を落としても、アメリカでめちゃめちゃうまくいけば、そっちのほうがいいよねというコンセンサスがありました。米国で勝つというのは、それはいきなりボスを倒すようなもの。それ以外の国は、米国に比べれば楽だと思う。そういう意味ではいきなり一番高いハードル。大変だと思いますけど」

――日本のテックカンパニーでは成功例がない未踏の領域ともいえます。

「世界のどこに行ってもメルカリが使われている状態を作ることが、会社を作ったときの目標でもある。僕らは最初の例になろうと全力を尽くしていますし、僕らがうまくいかなかったとしても、その屍(しかばね)を越えて他の会社が成功していく感じにしたい。最近はなかなか海外で積極的に出て行って成功している会社が少ない。僕らはそこを目指したいなと思うし、そういう会社がたくさん増えてくると思っています」

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