アコードの挑戦 ヒットが難しい「大型セダン」の狙い

テスラ製EVセダンにも負けない静粛性と乗り心地

ホイールベースを拡張し、伸びやかさが際立つフォルムに

ズバリ、10代目アコードは歴代最もセクシーで快適なアコードと言ってもいい。最大のポイントはスタイリングで、9代目アコードに比べてフロントのオーバーハングを縮めて、全長を45mm短縮。一方でホイールベースを55mmも伸ばし、キャビン空間を広げた。フロントウインドーの位置を後ろに下げたことで、ロングノーズのスポーツカーのように伸びやかさが際立つフォルムとなった。

室内空間も快適で、キャビンが拡大した分、フロントシート、リアシートとも、やたらに広い。後席の頭上は全高を15mm下げた影響もあり、それほど開放的ではないが、ヒザの前には握りこぶしが2個半か3個分入る。下手なミニバンを超えるのではと思うほどの広さだ。トランク容量も573Lと大型ステーションワゴン並みで、これでリアシート専用のエアコンやマッサージ機が付いてれば、VIP向けのショーファードリブンカー(運転手付き高級車)として通用すると思ったほど。

室内空間は広々としていて、後席でも快適に過ごせる

運転してみると、さらにこのクルマの実力が伝わってくる。新型アコードは国内ではハイブリッド専用車なのだが、ホンダ自慢の電動駆動システムe:HEVがすごいのだ。2リッターガソリンエンジンを発電用と割り切り、高速クルージングを除いたほとんどの場面で、184ps、315Nmの電動モーターがクルマを駆動する。つまり、乗った感じはほとんどフルEVなのだ。ボディーは大柄だが1560キログラムと軽く、かったるさとは無縁だ。

驚速で知られたテスラ・モデルSのような異様な加速感こそないが、アコードのe:HEVはとにかく静かで滑らか。タイヤが若干硬めな印象があるものの、大型セダンとしてはトップクラスの快適性といっていい。ステアリングのダイレクト感も申し分なかった。

実燃費も驚くほど優秀だ。現実的な数値が出やすいWLTCモードで22.8km/Lというカタログ燃費は、ライバルのトヨタ カムリ ハイブリッドを上回る。実際に高速でのんびり走ってみたら計測燃費は20km/Lを超えた。

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