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イラストはイメージ =PIXTA

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リーマン・ショック後にフィンテックが大きく伸びたように、コロナショックもまた大きな変化を生み出そうとしています。特に影響が大きいのが仕事と人との関わり方。経験と成長を軸に変わる働き方は、収入の増え方にも大きな影響を与えます。

ヒントはHRテックが目指す方向性にある

リモートワークの常態化や業務の見直しによる効率化が進みつつあります。それらに対応するために、OAスキルを磨いたり、ネットワーク知識を高めたりすることで変化に追いつこうとしている人も多いでしょう。

できれば追いつくだけでなく、その先の変化も予測しておく方が、よりよい生き方ができそうです。出世とはすでに社内で活躍することだけではなく、社外を含めた自分らしい生き方を手に入れる意味もあるのですから。

ただ、やみくもに想像してもどのような変化が来るのかは見えません。そこでお勧めしたいのは、HRテックと呼ばれる領域への着目です。

HRテックとは、人事にかかわる分野に最先端のIT技術を導入していこうとする取り組みなのですが、その方向性がコロナショックによって生まれた人との関わり方の変化と一致しているからです。

HRテックが目指している方向性は大きく分けて3つあります。

生産性向上、人材可視化、そして成長の促進です。

生産性向上:効率の要求は9月末から一気に進む

大きく変化した働き方は、個々人に任される仕事を具体化して、それぞれの生産性を浮き彫りにしていくようになります。

現状はまだ混乱期にあるので、在宅勤務を言い訳に家でほとんど仕事をせずにすごす人も見逃されている場合があります。

けれども最初の人事評価がクローズアップされる9月末から10月にかけて、この期間に一体何をしてきたのかという問いかけがされるようになります。

仮に「コロナショックに対応するだけで大変だった」「変化にとまどうばかりだった」と言い訳をしても、そうでない人たちがいる場合には、どうしても比較されることになるからです。

一番わかりやすい比較は、リモート環境にすぐに対応して今まで以上の働きぶりを見せた人と、そもそもリモート環境への接続だけでとまどい生産性を極端に下げた人との比較です。

かろうじて半期評価である9月末~10月の評価ではそれらが許容されたとしても、年度末の評価ではそうはいきません。半年以上の期間があるのにキャッチアップできなかった、ということは言い訳にならないからです。

もちろんリモートワークについては様々な条件が影響します。通勤時間が無駄だから、といって都心の狭い部屋に住んでいた人がリモートワークに対応できず、一方で長い通勤時間に疲弊していた郊外在住の人が快適に過ごす場合もあるからです。

それらの前提条件を踏まえつつも、臨機応変に対応できるかどうかが問われるのが今期の人事上のポイントになるでしょう。だからこそ、私たちは「生産性向上」をまず初めに意識せざるを得ないのです。

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