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そして遠藤さんは、増えた自由時間で新たな活動にチャレンジしている。料理教室に通い始め、またゴルフはレッスンプロについて習う予定だという。

(イラストは『医師が認知症予防のためにやっていること。』より)

「先日は、イタリア料理のコースに挑戦し、ティラミスも作りました。イタリア料理は、生活習慣病や認知症のリスクを低下させる食事だといわれていますので、以前から興味を持っていました。こうやって、自分が興味を持つものに取り組むのが、結果として認知症予防になるのです」(遠藤さん)

社会と接点を持つ活動をしよう、と固く考える必要はない。自分が興味を持った趣味に取り組めば、それが自然と社会的な活動になると遠藤さんは話す。

「もちろん、何か新しいことを始めようとすることがストレスになるのであれば、無理する必要はありません。喫茶店に毎日顔を出して、マスターと話をすることでもいいでしょう。新しい知人を増やすのがおっくうなら、昔からの友人に会うのでもいいのです。肩の力を抜いて、人生を楽しんでください。それが認知症予防につながります」(遠藤さん)

(イラスト:堀江篤史)

遠藤英俊さん
1982年滋賀医科大学卒業、87年名古屋大学大学院医学研究科修了。総合病院中津川市民病院内科部長、国立療養所中部病院(現・国立長寿医療研究センター)内科医長などを経て、国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター長および老年内科部長を務め、2020年3月に退職。現在は聖路加国際大学臨床教授、名城大学特任教授。著書は『最新 ボケない! “元気脳”のつくり方』(世界文化社)など多数。認知症、高齢者虐待問題、介護保険関連を専門とする。

医師が認知症予防のためにやっていること。

著者 : 遠藤 英俊
出版 : 日経BP
価格 : 1,540円 (税込み)

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