いよいよレジ袋有料化 シーン別マイバッグの選び方
無駄をなくそう 節約生活のススメ

今年、2020年7月1日からプラスチック製買物袋、いわゆるレジ袋が有料化となります。一部のスーパーでは法令に先駆けて今年の4月から有料化しているところもあり、それまでは買い物をすれば無料でもらえていたレジ袋に1枚3円や5円などを支払い、購入することになります。買い物のたびにレジ袋を購入するのはもったいないからと、マイバッグを持参する人が増えそうです。
どういうマイバッグが使いやすい?
一口にマイバッグと言っても買い物のスタイルは様々。仕事帰りにちょっとコンビニに寄る買い物と、数日分の食料品をまとめて買いにスーパーに行くのとでは買い物の量が違ってきます。自分がどのパターンで買い物をすることが多いのか、それに合わせたマイバッグを持っておくのがよいのではないでしょうか。
・少量の買い物の場合のマイバッグ
コンビニでちょっとだけ買い物をするなど少量しか買わない場合、また予定外に買い物をする場合などのためには、いつでも利用できるように薄手で折りたたみできるタイプのマイバッグをカバンの中に常備しておくのがよいでしょう。これからは駅の売店で買い物をしてもレジ袋は有料になるので、必ず1つは持ち歩いておきたいものです。
またレジ袋が既に複数あるのであれば、それを折り畳んでカバンの中に入れておくのもよいでしょう。
<コンパクトなレジ袋のたたみ方>

・大きさに応じて縦に4等分や3等分に折る

・下側から三角形に折りあげる


・持ち手の部分を袋に入れこむ
このように折りたたむとレジ袋は場所を取らず便利です。

・数日分の食料品をまとめ買いする場合のマイバッグ
店のレジかごにいっぱい買い物するような場合は、前述のような薄く小さいタイプのマイバッグでは足らなくなってしまいます。まとめ買いをする場合はある程度の重量にもなるので、しっかりしたつくりの大きめのマイバッグがおすすめです。保冷機能がついたタイプのかさばるマイバッグでも、買い物のためにだけに出かける場合は邪魔にはなりません。
大手スーパーのイオンやイトーヨーカドーではレジかごと同サイズのマイバスケットの販売もしています。いずれも300~400円程度。買い物をするときは店内のレジかごの下に重ねておき、レジで精算する際に精算後の商品をマイバスケットに入れてもらうという流れになります。お会計が済めばマイバッグに荷物を移す手間も省けるので時短にもなると人気です。いっぱいになったマイバスケットは手で持ち帰るには重いので、車で買い物に行くときなどにおすすめです。(注:感染症予防の観点から、現在はマイバスケットへの詰め替えを中止している店舗もあります)

ごみ袋に利用していた人は?
「今まで無料でもらっていたレジ袋は家庭内でごみ袋として利用していた」という人も少なからずいます。そのためマイバッグを持ち歩くようになってレジ袋をもらわなくなったらごみ袋がなくなったので、ごみ袋を買うようになってしまったという声を聞くようになりました。
レジ袋と同サイズ程度のごみ袋をスーパーやドラッグストアでまとめて買うと、1枚3円程度のところが多いので買い物をしてレジ袋を購入するのとほぼ同じ金額になります。
ごみ袋はまとめて買っておいて買い物はマイバッグで済ませてもいいですし、ごみ袋にするために必要なときだけレジ袋を購入するのも一つの手です。
衛生面に注意を
マイバッグを使うときはバッグの衛生面にも気を付けたいところです。例えば肉のパックから漏れた肉汁がついたままで次に他の食材をじかに入れたりすると食中毒の原因にもなりかねません。また新型コロナウイルスなど感染症予防を考えると、外から持ち帰ったマイバッグを家の中に入れ、またそれを使うという繰り返しにも気を付けたいところです。
汁が出そうなものはスーパーの荷詰め台のところにあるロールのポリ袋に入れてからマイバッグに入れるようにし、荷詰め台で接触する確率が高いマイバッグの底の部分だけでも、帰宅後にアルコール消毒をするといいでしょう。
いずれにしてもマイバッグは洗いやすい素材にし、定期的に洗う習慣をつけるようにしたいものです。
そもそなぜレジ袋が有料に?
プラスチックごみを減らそうとする動きは諸外国でも進んでいて、むしろ日本は遅れているとも言われています。プラスチックごみというのは本来レジ袋だけではないのですが、環境省のホームページによると「海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの解決に向けた第一歩としてプラスチック製買物袋の有料化を通じて、マイバッグの持参など消費者のライフスタイルの変革を促すことが目的です」とあるので、プラスチックごみを減らすことを意識したライフスタイルにするために、マイバッグ持参が取り入れやすいという判断からでしょう。
日本国内で使われているレジ袋の数は1年間で約300億枚とも言われ、乳幼児を除く人口で考えると毎日1人1枚消費していることとなるので、かなりの量を消費しているように思えます。
ただし今回有料となるのは全てのプラスチック製レジ袋ではなく、繰り返し使用できるプラスチックのフィルムの厚さが50マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル以上あるものや、海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のものなど一部のプラスチック製レジ袋は今後も無料となっています。
7月1日から有料となるレジ袋。自分のライフスタイルにあった形でマイバッグを使っていきたいですね。

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