費目別、日々の支出を減らすコツ
<食費・外食費>
支出額のうち比率が高いのは食費・外食費です。これを節約しようとして、外でランチするとき、食べたいものより安いものを選ぶというのはストレスですよね。
なので、金額よりも「回数を減らす」ほうがおすすめです。毎日外へランチに行っているなら、月曜日だけは週末に作ったものを詰めたお弁当を持っていくとか、おやつを買いにコンビニへ行ったり夜に外食したりする回数を「週に〇回」と決めて今までより少し減らすといった具合です。
自炊派は食材を「使いきる」ことが大切。野菜などをまとめ買いして、使いきれずに結局捨ててしまう、ということはありませんか? 買ってから時間がたつと新鮮さも栄養価も失われます。少量のほうが割高ではありますが、使い切れる分だけ買ったほうが、結果的には節約につながります。調味料なども、使い切ってから補充するとよいですね。
<服飾費・美容費>
クローゼットやたんすに服があふれているという人は、必要以上に買っていると考えられます。すてきな服を見るとついついほしくなりますが、「ほしいから買う」では買い過ぎてしまいます。服は必要に応じて買うものと考えましょう。そのうえで、どんなものが必要か具体的にイメージします。例えば、夏のジャケットが型崩れしてきたので新しいものが必要、となったら、手持ちの服にコーディネートできるように、どんな素材で何色でどんなデザインで予算はいくら、とあらかじめ決めて、それに合うものを探します。
使いかけの化粧品が引き出しの中にゴロゴロしているという人も多いのではないでしょうか。化粧品も「使い切る」ことがポイントです。基礎化粧品やシャンプーなどは、「〇〇でなきゃダメ」と思い込んでいることがあってなかなか節約しづらいのですが、本当にそれでなければダメなのかは考えてみるべきでしょう。どうしても譲れないものがあるなら、それ以外は抑えることも必要です。例えば、美容液は高いものを使う代わりに化粧水と乳液は手ごろなものにする、といった具合に、「あれもこれも」ではなく、支出にメリハリをつけましょう。
<趣味・娯楽費>
人生には仕事以外に夢中になれるものが必要ですが、気をつけないとお金を使いすぎてしまいます。プロスポーツのチームを応援したりアイドルのおっかけをしたりしていると、試合やコンサート、グッズの購入などに結構お金がかかりますよね。落語が好き、ワインが趣味、ダンスにはまっている、など、趣味にはついついお金をつぎ込みがち。
そこで必要なのが予算を決めること。月にいくらまで、というふうに決めて支出に歯止めをかけることが大切です。
趣味にお金をかけるなら、その分、「外食はしない」「着るものにはお金をかけない」など、支出全体でバランスをとることも必要です。
支出削減効果の高い固定費の見直し
このような日々の出費の見直しで支出は減らせるはずですが、もっと減らす必要がある場合、例えば、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、収入が大きく減ったようなケースでは、固定費を見直しましょう。
固定費というのは、住宅費や通信費、生命保険料などのように一定の金額を口座引き落としやクレジットカードで支払うものをいいます。固定費の見直しは手続きにはちょっと手間がかかりますが、一度見直すと何もしなくても節約効果が長続きします。
住宅費を減らすには、家賃の安いところへの引っ越しや、住宅ローンの借り換えなどが考えられます。スマートフォンの通信費は、3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)からMVNO(仮想移動体通信事業者、いわゆる格安SIM)に切り替えると利用料を大幅に引き下げられます。生命保険料は、保障額を確認しましょう。必要以上に契約していたら、多すぎる保障を減らすことで保険料を下げられることがあります。
固定費の見直しにはシミュレーションや比較が必要なので、時間があるときに調べてみるとよいでしょう。
ムリなダイエットをするとリバウンドします。それと同じように、「とにかく節約しなきゃ」と頑張りすぎると、ストレスがたまってリバウンドしてしまいます。ムリのない支出の見直しでスリムな家計を長続きさせましょう。
