テレワーク、4割が「生活の質が向上」 習熟度で差も

上司が管理する「他律」から、部下の「自律」へ

◆リクルートマネジメントソリューションズ 組織行動研究所 主任研究員 藤澤理恵さんの話

リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所主任研究員の藤澤理恵さん

テレワーク環境における、生活、仕事の質の向上や業務ストレスの感じ方には「慣れ」の要素があることが分かりました。テレワークでは調整のためのコミュニケーションが難しかったり、家族に話しかけられて仕事が中断したり、疎外感を感じたりなどの要因で業務ストレスが高まることがありますが、経験を積んで慣れていくと、個々の課題に対し対策を講じたり環境を整えたりすることで、業務ストレスを軽減できるようになるようです。

従来「きめ細かく指示を出し、近くでサポートしモチベーションを保つ」といった上司と部下の関係が多かったかと思いますが、この関係性だと、在宅勤務で離れて仕事をすると「きちんと仕事をしているか/評価してもらえるか」とお互い不安になりがちでした。オフィスでの会話や人目があったから、仕事に集中できたという人も多いと思います。無意識のうちに依存していた、上司の細かい指示や人目による「他律」から、自分で自分の集中や選択を築ける「自律」へと、セルフマネジメントの軸を移していくことが、これからの時代の仕事力として求められていくと思います。

上司と部下の間では「安心して仕事を任せられる/任せてもらえる」関係性の構築を目的としたコミュニケーションが重要になっていくでしょう。管理職は、自分自身の自律力を高めるとともに、部下の自律を促す、自律支援型のマネジメントを確立できるかどうかで、力の発揮に差がつくことになりそうです。

テレワークについても「緊急事態を一時的に乗り切るため」という発想を越え、従業員自身が働き方を選択し、(指示待ちでなく)自ら上司や同僚に働きかけ成果を出していくための手段の一つとして、積極的に取り組んでほしいと思います。

(日経キャリアNET編集チーム 宮下奈緒子)

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