無料バックアップソフト 人気2製品を徹底比較

写真はイメージ=PIXTA
写真はイメージ=PIXTA

日経PC21は7月号で「フリーソフト最強決定!」という特集を組んだ。本日はその中から「バックアップソフト」について紹介する。

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「アプリが突如フリーズ」「ブルースクリーンが出て電源が落ちる」──。こういった深刻な不具合を解決できるのがイメージバックアップソフトだ。健康な状態のシステムイメージを丸ごとバックアップしておき、問題が生じたらそれを復元できるようにする。緊急時への備えとして、有料・無料を問わず何かしらを使っている人は多いだろう。もはや定番ジャンルだ。

不調時のパソコンを修復する際に役立つのがイメージバックアップ。無料の専用ソフトは「イーザストゥドゥバックアップフリー」と「アオメイバックアッパースタンダード」の2つが人気を集める
ここでは、両者の機能差や使い勝手をチェックした

この分野の無料ソフトは、「イーザストゥドゥバックアップフリー」と「アオメイバックアッパースタンダード」という中国製ソフトが2強。いずれも日本語に対応し、イメージの作成と復元、ブータブルディスクの作成などの機能が充実している。バージョンアップによる進化も著しく、ほかのソフトの追随を許さない。この2つの定番ソフトに優劣はあるのか、ここで実力を明らかにしたい。

まずイメージバックアップの基本から。イメージバックアップとは、Cドライブの内容を丸ごと外部ストレージにバックアップする操作のこと。パソコンが不調になった際に、保存したイメージを丸ごと書き戻すことで好調時の状態に戻せる。不調になったCドライブの中身を好調時のデータに総入れ替えするイメージと考えてよい。

イメージバックアップとは、調子の良い状態のCドライブのイメージを外付けHDDなどに丸ごとバックアップしておくこと(上)。不調時にバックアップデータを書き戻して好調な状態に復元できる(下)

バックアップの素朴な疑問、増分と差分の違いは何?

あまり知られていないのが「増分」と「差分」の違いだ。いずれも2回目以降のバックアップ方法で、それぞれ異なる特徴がある。増分は「前回からの追加分」で、1回のイメージのサイズが差分より小さい。一方で、差分はサイズが大きくても、復元に失敗するリスクが増分より少ないというメリットがある。自分にとってどちらがいいかを選択する必要がある。

2回目以降のバックアップ方法には「増分」「差分」の2種類がある。増分は前回から追加されたデータのみをバックアップする方法
差分は初回から追加されたデータを毎回バックアップする。差分は1回のイメージのデータ量が増分より大きくなるが、初回と最新のイメージさえあれば復元可能だ

図にイーザスとアオメイの機能の違いをまとめた。いずれも増分と差分のバックアップ機能を搭載し、スケジュール実行することが可能。アオメイはイメージの圧縮率の変更、一方のイーザスは圧縮ファイルにパスワード設定ができるという点に違いがある。

イーザスとアオメイは、無料版でも増分と差分のバックアップ、日/週/月のスケジュール設定などの機能を搭載する。アオメイはイメージを圧縮可能で、圧縮率を高めることでサイズを小さくできる

アオメイはバックアップが短時間で完了

実際に利用してみると、バックアップ実行時の作業時間に差が出た。アオメイのほうがイーザスより高速で、特にサイズが大きい初回のバックアップで顕著だった。待ち時間が短ければストレスも少ないだろう。

アオメイはイメージの圧縮率を変更できる。高圧縮だとバックアップ時間が長くなるが、イメージのサイズが通常より小さくなる。外付けHDDの空きが少なければ利用したい。

高速かつ高圧縮という意味で、2強対決はアオメイに軍配が上がる。

2つのソフトを使い、内蔵Cドライブ(合計50ギガ使用)を外付けSSDにバックアップしたときの作業時間と作成後のサイズを調べた。作業時間は、アオメイのほうがイーザスよりも約13分短かった。イメージのサイズはわずかにアオメイのほうが小さかった

[日経PC21 2020年7月号掲載記事を再構成]

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