居間やベランダがキャンプ場 小技や料理で手軽に変身

テントを立てるだけで、非日常の空間に変わる
テントを立てるだけで、非日常の空間に変わる

自宅にいながらアウトドア気分を味わえる「おうちキャンプ」。工夫次第で居間やベランダがキャンプ場に変身する。誰でも手軽に非日常を楽しめる小技を専門家に選んでもらった。

■1位 部屋に小型テント 750ポイント
秘密基地で子ども大はしゃぎ
テントの中では仕事にも集中できる

キャンプと聞いてすぐに思い浮かべるのがテント。家の中で広げれば、子どもたちが大はしゃぎする秘密基地に早変わり。「テントで寝ることはキャンプで感じる『非日常』の代表的な体験。家の中でもその非日常感がよみがえってくる」(牛島義之さん)

部屋のスペースに限りがある場合は、公園などでよく見かけるワンタッチ式テントを活用したり、一人用のテントを立てたりするのも一案だ。テントがないときは新聞紙を棒状に丸めてつなぎ合わせ、上部が三角形の骨組みを作る。その上にシーツをかぶせればテントのような空間ができる。シーツ以外に「かわいい柄のレジャーシートを組み合わせても楽しめる」(五月女真弓さん)。

テントは大人にとっても気分転換の道具になる。当面は在宅勤務を推奨する企業が多いなか、「テントの中で仕事をすると余計なものが目に入らず集中できる」(斎藤純平さん)。反対に子どもをテントの中で遊ばせて、同じ部屋にいても仕事の邪魔をしないようにすることも可能だ。テントを寝かせておくのはもったいない。

■2位 ランタンやキャンドルの明かりだけで過ごす 620ポイント
ロープにつるし気分盛り上げ
温かい光のLEDランタンは家庭でもつかいやすい

キャンプと切っても切り離せないのが日没後の暗闇。周りを暗くして、あえてランタンの明かりだけで過ごしてみよう。これからそろえるのであれば、電球に発光ダイオード(LED)を使ったランタンがおすすめ。

数千円で買えるものもあり「ガスや液体燃料が使えない室内で大活躍する」(石田礼さん)。「暖色のLED電球のランタンならより雰囲気が出る」(酒井彩香さん)

あまり熱くならず、取り扱いやすいLEDの特性を生かし、ランタンの置き場もいろいろ試してみよう。テーブルの上だけでなく、部屋にロープを張って専用のハンガーでつるすなど、工夫次第で気分はさらに盛り上がる。

自然の光にこだわるのであれば、キャンドルに火をともしてもアウトドア感は高まる。炎の不規則なリズムにはリラックス効果があることが知られている。コップの中に入れて使う背の低い「ティーライトキャンドル」なら倒れる心配もない。「パチパチと音を出すキャンドルもあり、たき火のように落ち着ける」(奥野和博さん)

■3位 薫製をつくる 520ポイント
まずはチーズやゆで卵で挑戦
様々な食材を薫製にして、ワンランク上の味を楽しもう

お酒のあてにぴったりの薫製。最近は自分で薫製づくりに挑戦する人がじわじわ増えている。難しそうだが、実は失敗も少なく短時間でできる料理。

「チーズやゆで卵、イクラなど何でも薫製にしてみるとワンランク上の味になる」(沢木拓也さん)。「まずは火を通さなくても食べられる、チーズや煮玉子、ちくわ、刺し身用ゆでだこなどがおすすめ」(牛島さん)だ。慣れてきたら「家族で好きな具材を選び、未知なる味を探求するのも楽しい」(石田さん)。家で技術を学びながら、次のキャンプに向けた練習にもなる。

薫製機は手軽なもので十分。ガスコンロで使用できるものや電気式もある。中華鍋と焼き網、アルミホイルでも代用できる。段ボール箱に割り箸などを刺して金網を置く足場を作れば、即席の薫製機になる。食材に香りをつけるために熱するチップと段ボールの接触には注意が必要だ。チップがない場合は「ほうじ茶や麦茶の葉を使えばいい」(関隆嗣さん)。

通常の料理より長い時間がかかるため、火元には気をつける。ベランダなどは避け、においで近所迷惑にならないようにしよう。

■4位 自作キットで木の工作 450ポイント
香り・肌触り 五感で感じる
木の香りや肌触りを体験できる工作は、おうちキャンプでも取り組みやすい

キャンプに行ったとき、森の中に落ちている枝や木の実で工作をすると楽しさも広がる。家でも取り入れてみよう。「手を動かして自分の道具を作ると、次のキャンプへの夢も膨らむ」(佐久間亮介さん)

作るものをゼロから考えるのが難しければ、スプーンなどの食器を作るキットがある。「子どもたちのためにクラフト材=写真のお箸づくりキット=を無償提供している団体もある」(高瀬宏樹さん)。酒井産業(長野県塩尻市)はヒノキを材料にしたロボットのおもちゃをネットなどで販売する。組み立て自体は幼稚園児でも可能で、自由に飾り付けられる。「木の香りや肌触りなどを五感で感じながら、創意工夫を育もう」(酒井慶太郎社長)

■5位 アウトドアチェアを置く 440ポイント
ベランダ・窓辺で外とつながる
アウトドア用のイスを並べるだけでも、アウトドア感が増す

背もたれの傾斜が緩やかなアウトドア用チェアも非日常の世界にいざなってくれる、リラックスできる小道具だ。「ベランダや窓辺など、お気に入りのスペースに置けば、気軽に『ソト』を感じられる」(沢木さん)

チェア以外にもラグやクッションを用意すれば「地べたで足を伸ばし、日ごろの疲れが吹き飛ぶ解放感が味わえる」(伊藤潤子さん)。植物を飾るなどして雰囲気をさらに高めるのも良いだろう。

アウトドア用品は日常生活でも使えるものがあり、買いそろえて無駄にならない。「将来キャンプに出かけるつもりなら、チェアから入るのもおすすめ」(石田さん)だ。

■6位 ホットサンドメーカーで朝食 400ポイント
焼き肉まんなどアレンジ多彩
PIXTA

ホットサンドはおうちキャンプの朝食に「一番簡単に取り入れられるアウトドア料理」(酒井さん)でもある。たくさんの具材を挟み、収まりよく焼き上げるホットサンドメーカーは、手軽に栄養も取れる。共働きや一人暮らしの家庭に1つそろえておいても便利な器具。ガスコンロなどのじか火にのせられるタイプなら屋外はもちろん、家庭内でも重宝する。

実はホットサンド以外に「焼き肉まんやハッシュドポテト、焼きバナナなど、主菜からデザートまで様々な調理ができる」(関さん)のも魅力。「子どもと一緒に創作しながら食事を作るのは楽しい体験」(五月女さん)だ。

■7位 自然音のBGMを流す 360ポイント
せせらぎ・さえずり…癒やされて
水辺やたき火の音を組み合わせられるアプリもある

川のせせらぎや波の音、鳥のさえずりに心の癒やしを求めるキャンプファンは多い。都会のおうちキャンプでは「自動車や電車などの騒音で雰囲気が出ないこともある」(伊藤さん)。

そういう場合に役立つのが、スマートフォンのアプリや音楽配信サイトで簡単に聞ける自然音だ。「自然音を流して目を閉じれば、そこはアウトドア」(奥野さん)。おうちキャンプの最後の一手間として「他のキャンプ術と併用すると楽しめる」(牛島さん)。

大画面テレビがあるなら動画共有サイト「ユーチューブ」に登録されている、たき火などの動画を映しっぱなしにするという手もある。キャンプ気分をさらに高めるのに役立つ。

注目記事
次のページ
家でも出来る豪快アウトドア料理
今こそ始める学び特集