親70代は生前整理の好機 介護・相続・墓じまいを話す

日経ARIA

生前整理は「遺品整理」より、いいことずくめ

親が元気なうちに行う生前整理は、亡くなった後の「遺品整理」と比べるとメリットが多い。

最大の利点は、親の家がすっきり片付いて住みやすくなること。高齢者は一般的に持ち物が多いため、部屋が見違える。

生前整理をする前後の写真。物であふれかえる生活空間がすっきりして、格段に生活しやすくなる(写真提供:リリーフ)

「生前整理の窓口」サービスを運営しているプロバイド(名古屋市)の社長、三浦靖広さんは「生前整理は単なる家の片付けではなく、心の余裕を生むための活動」だと話す。特に、生前整理を親子でできれば、親が若かった頃の話や、現在の不安、自分の死後にどうしてほしいかなどを聞き出す、かけがえのない時間になる。

また、三浦さんは「過去を振り返り、これからの人生をより良く生きるきっかけになる」とも言う。親が自分の手で整理することで、写真や手紙などの思い出の品が見つかり、懐かしい友人に連絡を取ってみたり、若い頃挑戦したかったことを思い出したり、生きているうちにやっておきたいことに気付けるというわけだ。心身ともに元気な70代のうちに始めるといい。

とはいえ、生前整理を始めるきっかけや、進める手順をどうすればいいのか分からない、という人がほとんどだろう。そこで三浦さんは「生前整理診断士」に依頼することを勧める。片付け、介護、葬儀、相続などに関する悩みを、物・心・情報の観点から総合的にアドバイスを受けられる。

実際に生前整理で、家族の絆を深めたAさん(46歳、女性)の事例を紹介しよう。

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嫌がる父が、診断士を交えることで前向き