日経エンタテインメント!

8人のスタイリストを起用

「民放地上波さんの1番推しドラマ枠よりも、制作費がかかっているのは間違いないです(笑)。もちろんなんでもかんでもではなくて、クリエイティブ重視ですね。例えば美術面では、当初オールロケ撮影を想定されていたのですが、主人公・リミの部屋は、セットを組んだほうがメリットがあるのではと提案し、ご理解いただきました。特に蜷川さんがこだわったのは、人物を描く上で重要なファッションとメイク。ハイファッション、ストリート系など、計8つのチームを用意しました。日本でトップクラスのスタイリストさんが8人、ヘア&メイクさんのファッションアベンジャーズ(笑)を集めることにも、予算も含め素早く判断いただきました」

Netflix以外の動画配信サービスもオリジナル作品の制作に力を注いでいる。クリエイターたちはどのように発表の場を選んでいるのか。

「僕はいちプロデューサーでしかないので、一緒にやりたい監督とマッチした場で作品を作っていくことができればうれしいなと思っています。多くの監督やスタッフに、配信アレルギーはないと思いますね。特に、映画監督がシリーズをやれるチャンスが少ないですから。シリーズだからこそ描けることがありますから、興味を持っている監督は多いですね。

また、Netflixさんのポリシーである全世界全話同時配信は、映画やテレビではできなかったことだと思います。世界を意識することは、監督はじめ関わるキャスト&スタッフが、モチベーション高く取り組んでいただける1つのポイントだと実感しました。今の日本のエンタテインメント界は、デフレ予算に、内容の忖度と、すごく閉塞感を感じてる方が多いと思います。そこを突き破れるマインドを持つNetflixさんの取り組みは魅力的ですよね」

『FOLLOWERS』

第一線を走り続ける人気写真家・リミ(中谷美紀)と、志高く上京してきたにもかかわらず、くすぶっている女優志望のなつめ(池田エライザ)。ある日、リミは撮影現場でなつめと出会い、自分を貫こうとする彼女の姿に、若い頃の自分を思い出し、思わずシャッターを切る。リミがその写真をインスタに投稿したことで、なつめの運命は一変していく。それぞれが「自分らしい幸せの形」を求め、葛藤しながらも強く生き抜く姿を描く。監督/蜷川実花 出演/中谷美紀、池田エライザ、夏木マリ、板谷由夏、コムアイ、中島美嘉、浅野忠信、上杉柊平、金子ノブアキ、眞島秀和、笠松将、ゆうたろう(Netflixにて全9話世界190カ国へ独占配信中)

(日経エンタテインメント! 羽田健治)

[日経エンタテインメント! 2020年3月号の記事を再構成]

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