新型コロナ国内感染、終息はいつ? SARSは約半年

終息の見込みは?

今回の新型コロナウイルス感染症が終息する見込みは、神のみぞ知るとしか言いようがない。しかし、参考になるデータはある。季節性インフルエンザは毎年11月頃から始まって、2月頃にピークを越え、4月頃に終息する(図3)。

図3 過去のウイルス感染症の動向

例外は、2009年のH1N1だけだ。この年は、夏ごろから流行が始まり、ピークは11月で、2月頃には終息した。H1N1はその後も、ほぼ隔年で数百万人から1千万人程度の大流行を起こしているが、夏季に流行が起こったのは、パンデミックとなった2009年だけだ。日本人にとっての未知のウイルスとの遭遇という意味では貴重な経験であったが、この経験から類推すると感染が落ち着くまでには半年前後かかるかもしれない。

また、同じコロナウイルス感染症であるSARSを見ても、2002年末から2003年5月頃までの約6カ月の流行であったことが分かる。SARSが6カ月で終息したのは、集団免疫が構築されたからなのか、季節が変わったからなのかは分からない。新型コロナウイルス感染症の季節性変動については、南半球での疫学状況や、一年を通しての流行状況が今後どのように推移するかを今しばらく見守る必要がある。

(文 森井大一、朝野和典=大阪大学感染制御学)

[日経メディカル2020年2月26日付記事を再構成]

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