みずほFGのシステム統合 苦闘の19年追う迫真のルポ八重洲ブックセンター本店

根本原因は「経営の失敗」

いずれも雑誌記事をもとに加筆・修正しているため、ライブ感のある迫真の記述が読む者を引き込む。2度の大規模障害は経営の失敗という視点が貫かれており、経営陣のIT軽視、IT理解不足が根本原因と指摘されている。合併後の経営体制を発表する記者会見で配られた資料にCFO(財務)、CSO(企画)、CRO(リスク管理)、COO(コンプライアンス統括)と経営会議メンバーが並ぶ中、情報システムに責任を持つCIOがいないというエピソードがこの事態を象徴する。老朽化した基幹系システムを使い続けている企業に勤める人にとっては、今でもこれはひとごとではないだろう。

「八重洲にある当店らしい売れ筋。銀行など金融機関勤めの人が買っているのではないか」とビジネス書を担当する本店マネジャーの川原敏治さんは話す。金融機関のみならずデジタルトランスフォーメーション(DX)が課題になっている多くのビジネスパーソンの関心も呼びそうだ。

『Think Smart』、八重洲でも上位に

それでは、先週のベスト5を見ておこう。

(1)お金って不思議。 金運はこうして動き出すの ミラクルマネーの法則尾崎友俐著(幻冬舎)
(2)社員は1分で変わる! 牧野剛著(自由国民社)
(3)アウト・オブ・フォーカス坪井大輔著(翔泳社)
(4)Think Smartロルフ・ドベリ著(サンマーク出版)
(5)みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史日経コンピュータほか著(日経BP)

(八重洲ブックセンター本店、2020年2月9~15日)

1位は集客プロモーション支援や女性企業家支援などを手がける著者が金運をつかむ法則を指南する本。2位の本は、人材育成のノウハウを企業研修講師として活躍する著者がまとめた内容だ。3位は、札幌に本拠を置くITベンチャー経営者による経営論。4位には、前回の本コラム「間違った思い込みを避ける思考法 巧みな語り口で紹介」で取り上げた翻訳書が入った。店頭では一番の売れ行きだという。今回紹介したノンフィクションは5位だった。

(水柿武志)

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