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健康・医療
from 日経Gooday

2020/4/4

from 日経Gooday

自律神経の乱れやストレスも影響

一方、機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia:FD)は、胃粘膜のただれや萎縮など目に見える異常はないものの、食後の胃もたれや空腹時の胃痛などの症状が表れる、慢性的な胃の病気のことを指します。機能性ディスペプシアは、みぞおちより上、上腹部の不調を訴えて医療機関を受診した人のうち、約半数もの人が該当するほど、ありふれた病気です。健康診断を受けた人の1割以上、つまり10人に1人以上が該当するとも言われています[注2]

機能性ディスペプシアの原因として考えられているのは、加齢とともに胃のぜん動運動(胃の内容物を十二指腸に押し出す動き)が衰えること、胃がうまく膨らまないこと、自律神経の乱れ、ストレス、胃酸への感受性が高い――などです。

治療の中心はプロトンポンプ阻害薬

逆流性食道炎の治療に最もよく使われているのが、胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)(ランソプラゾール、オメプラゾールなど)です。機能性ディスペプシアでは、空腹時の胃痛にはPPIなどの胃酸を抑える薬や、粘液を増やして胃粘膜を保護する薬、胃を中和して胃粘膜への刺激を緩やかにする制酸薬が使われます。食後の胃もたれには、胃の運動を良くする薬(消化管運動改善薬)などが使われます。

食事は、消化されやすく刺激の少ない、胃に負担をかけないものを選ぶのが大原則です。

「逆流性食道炎に限らず、胃の調子が悪いときは、高脂肪のメニューは避けてください。脂っこいものは消化が悪く、胃の中にたまりやすいからです。生野菜は体にいいと思う人も多いのですが、不溶性の食物繊維、つまり溶けにくい食物繊維を多く含むので、消化が悪く、胃に残りやすい性質があります。刺激の強い香辛料やカフェインなど、胃酸分泌を促進させるものもお勧めしません」(秋山さん)

生活リズムの改善も必須です。「胃の動きは、自律神経のバランスによって支えられています。不規則な生活で副交感神経と交感神経のバランスが崩れると、胃の不調を招きます。自律神経を整えるために、睡眠不足がないかなど、日常生活を見直すといいでしょう」(秋山さん)。可能な限りストレスを減らし、便秘を解消することも、胃をいたわることにつながります。

[注2]日本消化器病学会「機能性消化管疾患診療ガイドライン2014―機能性ディスペプシア(FD)」より

(日経Gooday編集部)

[日経Gooday2020年2月17日付記事を再構成]

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