能力プラス人脈づくりがカギ 女性キャリアUPの秘訣

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例えばオランダのある研究では、7年で友人の約半分が入れ替わるとされています。友人の総数自体は変わらなくとも、その内訳が半分程度入れ替わってしまうのです。私たちの友人関係というのは、残念ながら何もしなければ自然減していくものであるようです。

人のネットワークは時間経過と共に構造が変化する「テンポラルネットワーク」に類すると言われています。一旦リンクがオフになり、しばらくそれが続くと会話をする可能性がどんどん減っていってしまうのです。しかし、一旦リンクがオンになると、しばらくの間、会話する頻度が上がるようです。何かのきっかけで再びつながりを取り戻した人たちと、その後しばらく話すようになることは皆さんの体感としてもあるのではないかと思います。

自分から動くのがおっくうであれば、学生時代の友人の会合に顔を出してみたり、学校のイベントに参加してみたり、転職経験のある人は前職の同僚と毎年どこかで会食することなどから始めてみてはどうでしょう。

弱いつながりよりも強いつながりのほうが有効

日本でもこの10年、SNSの普及もあって「弱いつながり」という概念が注目を浴びました。この概念はもともと、アメリカの社会学者、マーク・グラノベッターによって1970年代に提唱されたもので、人々がどのように新しい職を得たかについての研究から生まれたものです。

しかし現在はインターネットを介してさまざまな情報を手に入れることができる環境にあり、強いつながりのほうが求人活動では有効だという見方もあります。さらに、弱いつながりは職業紹介には有効であるものの、内定の受諾までを考えた場合は強いつながりのほうが有効ではないかという議論もあります。

それに強いつながりこそ、私たちの行動を変えてくれるものです。弱いつながりは行動変容を起こさないことが知られています。

せっかく過去に作った強いつながりをみすみす失ってしまうのはもったいない。内向的だからこそ、新しいつながりを作ることから始めるのではなく、過去のつながりに目を向け、そのつながりから新たなつながりを求めていくことが、実は強固なネットワークを作る近道なのではないでしょうか。

馬田隆明さん
University of Torontoを卒業後、日本マイクロソフト株式会社に入社。Microsoftの最新技術を伝えるテクニカルエバンジェリストなどを務めた後、スタートアップの支援を行う。2016年より東京大学 産学協創推進本部にて学生や研究者のスタートアップ支援活動に従事し、学業以外のサイドプロジェクトを行う『東京大学 本郷テックガレージ』や、卒業生・現役生・研究生向けのスタートアップのインセプション(起点)プログラム『東京大学 FoundX』でディレクターを務めている。著書に『成功する起業家は「居場所」を選ぶ』(日経BP)など。

(文 馬田隆明)

[日経doors 2019年10月25日付の掲載記事を基に再構成]

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