変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

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写真はイメージ =PIXTA

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組織の中で自分の立ち位置を理解することは、今後どのように行動するべきかの指針になるので有効な場合が多いようです。しかし、組織の中の誰かと自分を比べだすと、話は違います。誰かが得をして、自分は損をする。そんな思いにとらわれてしまうと、出世の道は閉じてゆきます。

全部署が納得する仕組みをつくろうとするのだけれど

人事制度、つまり評価の仕組みや報酬の仕組みをつくるときに、人事部門以外の人たちを含めたプロジェクトチームで検討することがあります。

たとえば会社の各部署から代表者を選んでいただき、それぞれのニーズを踏まえた制度をつくるときなどです。

年齢としては中堅の方が選ばれることが多く、もちろん社内で一目置かれている優秀な方々ばかりです。人事制度の検討には半年から1年をかけることが多いのですが、その間、隔週あるいは月次くらいのサイクルでミーティングに参画していただきます。議題は毎回、私たちコンサルタントが整理してご提示し、各部署代表のメンバーたちにしっかり議論していただきます。

営業の方々は収益を上げるための観点や、働きすぎになりやすいことへの懸念点などをお話いただけることが多いです。製造部門の方々からは品質管理のための作業手順を守るための行動、納期を守るための人員管理などを話されます。研究部門の方々は、短期よりも中長期での評価のあり方についてご意見をいただきます。管理部門の方々からはルーチン業務の重要さと定性的業務についての評価の難しさ、コスト管理の重要性をお話しいただきます。

様々なご意見をプロジェクトリーダーである人事担当役員や人事部長がとりまとめ、会社としての変革の方向性を定めてゆきます。このような進め方の場合、順調に議論ができれば、各部署の方々が納得する、実効性の高い制度が完成します。

けれども時に、意見としてはもっともなんですが、プロジェクトをとん挫させかねない議論になることがあります。それは誰かが強いマイナスの感情にとらわれたことがきっかけになって起きるのです。

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