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駅から徒歩2分弱の好立地にある

現在、『麺響万蕾』が提供する麺メニューは、「醤油」「白醤油」「味噌」の3種類。

中でも特におススメしたいのが、高野氏自身も「イチ押しです」と胸を張る「白醤油」だ。厳選した4種類の煮干し(背黒など)にシジミを合わせただしは食べ進め、温度が低下するにしたがって、各種素材のうま味、とりわけ、シジミの滋養味が徐々に輪郭をあらわにするこん身の出来栄え。そのうま味のキレとコクは、居酒屋の間借り時代と比較しても大幅に進化。有無を言わせず食べ手を承服させてしまうほど、「明確に秀でた」水準にまで到達している。

店主もイチ押しなのが「白醤油」

スープを構成するもう一方の主役であるカエシの出来栄えも、見事の一言に尽きる。カエシの主役を担う「白醤油(しょうゆ)」は食べ手が求める理想的な塩分量へと調整が施され、思わず、レンゲを介してでなく、丼から直に飲みたくなってしまうほど、上質なうま味を演出。

「食べ手の年齢・性別を選ばないスタンダードなアッサリ系ラーメンを提供していきたい」との高野店主の言葉通り、私が訪問した時にも老若男女を問わず皆、ゴクゴクとスープを飲みふけり、丼を空っぽにしていた。

スープと合わせる麺も、すすり心地と歯応えの良さを兼ね備えた逸品。「太からず、細からず」。過不足なく存在を主張する太さである点にも、好感が持てる。

名店の出身であるだけに、味の引き出しも豊富な店主。今後、どのような「一手」を繰り出すのか。展開から目が離せない、要注目店だ。

(ラーメン官僚 田中一明)

田中一明
1972年11月生まれ。高校在学中に初めてラーメン専門店を訪れ、ラーメンに魅せられる。大学在学中の1995年から、本格的な食べ歩きを開始。現在までに食べたラーメンの杯数は1万4000を超える。全国各地のラーメン事情に精通。ライフワークは隠れた名店の発掘。中央官庁に勤務している。
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