インプレッサスポーツ 足回り磨き上げ、安全性も進化

2020/2/16
運転支援システム「アイサイト」の機能追加などマイナーチェンジした「スバル・インプレッサスポーツ2.0i-S EyeSight」(写真:花村英典、スバル 以下同)
運転支援システム「アイサイト」の機能追加などマイナーチェンジした「スバル・インプレッサスポーツ2.0i-S EyeSight」(写真:花村英典、スバル 以下同)
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登場から3年、マイナーチェンジされた「スバル・インプレッサスポーツ」に試乗。内外装の仕様変更や足まわりの見直し、そしてスバル自慢の運転支援システム「アイサイト」への機能追加と、多岐にわたる改良が施された最新モデルの仕上がりをリポートする。

マイナーチェンジで競争力をアップ

スバルで最初に新世代プラットフォームである「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)」が採用された5代目インプレッサも登場から3年。今回、マイナーチェンジが実施された。以前クローズドコースで、現行モデルの発売前に先代となる4代目モデルと乗り比べをしたことがある。まず先代インプレッサに乗ったのだが、そのマイルドな乗り味は、モデル末期ながら「なかなかいいじゃないか」と思わせるものだった。

そこから現行インプレッサに乗り換えて最初に強い印象を受けたのが、より引き締められたサスペンションと、それにもかかわらず不快なショックを伝えてこない、剛性の高いボディーの感触だ。優しい先代モデルの乗り味も捨てがたかったが、それをあっさり上書きする新世代のクルマが登場したと感じた。国産車では初めて採用した歩行者用エアバッグの搭載も相まって、ついに欧州のCセグメント車と同列で比較できるレベルのクルマが国内メーカーからも登場したと思ったものだ。

しかし、現行インプレッサが登場してから3年が経過し、トヨタの「カローラ」や、マツダの「マツダ3」といった強力なライバル車が国内のメーカーからも相次いで登場し、インプレッサの優位を脅かし始めた。こうしたライバル車に対して再び競争力を回復しようというのが今回のマイナーチェンジの狙いだ。

具体的には、スバル独自の運転支援システムである「アイサイト・ツーリングアシスト」(後述)を全車に標準装備するとともに、前方車両に当たる部分だけハイビームを遮光する「アダプティブドライビングビーム」などの先進安全技術を採用し、安全性能を進化させた。また、サスペンションのセッティングを見直し、ハンドリング性能を向上。外観もフロントグリルやバンパー、アルミホイールのデザインなどを刷新している。果たして進化したインプレッサの競争力は? 試乗で確認してみた。

最新型「インプレッサスポーツ」は、2019年10月10日にマイナーチェンジを実施、同年11月15日に発売された。セダンボディーの「インプレッサG4」も同時にマイナーチェンジが行われた
「インプレッサスポーツ」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4475×1775×1480mm、ホイールベース=2670mm。フロントバンパーのデザイン変更によって、従来比で15mm全長が伸びた

滑らかな水平対向エンジン

試乗したのは2リッターエンジンを搭載するAWD(全輪駆動)の「インプレッサスポーツ2.0i-S EyeSight」である。走りだしてあらためて感じたのが水平対向エンジンの滑らかさだ。アクセルを踏み込むと、まるでモーターのようにスムーズに回転が上昇し、苦しげな感じが一切ない。というのも水平対向エンジンはピストンが向かい合わせに動き、お互いの振動を打ち消し合うため、エンジンの構造上、低振動にできるからだ。

これに組み合わされるCVT(無段変速機)の「リニアトロニック」は、他社が主に金属ベルトを使うのに対してチェーンを使う独自のものだが、伝達効率の高さと引き換えに騒音が大きいというチェーンの欠点を感じさせず、パワートレインの静粛性は非常に高い。

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足まわりの改良はSTIとの共同作業