西野七瀬 『あな番』を乗り越え、少しはタフになれた

日経エンタテインメント!

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ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)の女子大生・黒島沙和役で、女優としての存在感を高めた西野七瀬が、次に挑んだのが、2019年11月29日に公開されたアニメーション映画『コルボッコロ』だ。巫女の血を継ぐ14歳の姫が、精霊と出会い、街の秘密を知ることで危機に陥り成長していく姿を描いたファンタジー。西野は主人公の鈴を演じた。

1994年5月25日生まれ、大阪府出身。2011年、乃木坂46の1期生オーディションに合格し、12年にCDデビュー。14年、初のセンターに抜てき。17年、『あさひなぐ』で映画初主演。18年末にグループ卒業後は、女優、モデル、タレントとして活躍中(写真:佐賀章広)

「声優のお仕事は、映画『ONE PIECE FILM GOLD』(16年)で1回経験したんですけど、その時はゲスト声優が何人かいるなかで、セリフも一言、二言という感じでした。主役をやらせていただくのは初めてだったので、また1つ、新しい挑戦ができそうだなと思いました。

今回は収録の前に、一度、練習のためにスタジオに入らせていただいたんです。監督は来られなくて、音響監督の方とじっくりやったんですけど、その時はできなさすぎて、半泣きでした(笑)。声を出すタイミングで映像に合図が出て、その間にセリフを収めなきゃいけないんです。だけど台本を見て、モニターを見て…とやっていると、全然収められない。掛け合いのシーンになると、全然もう、ダメダメでした。

特に難しかったのは、冒頭の塔を登るシーン。セリフはなくて、『うっ』とか『ふぅ』とか息だけでお芝居をしなくてはいけないのに、そのアドリブができなくて。そういう“息芝居”に力を入れながら、収録日まで家で映像を見ながら、練習しました」

監督は、宮崎駿に師事した経験を持つ糸曽賢志監督。西野の練習の成果について聞くと、「すごく練習してきてくれたみたいで、収録では息のアドリブをガンガン入れていました。素晴らしかったですよ」と話す。また糸曽監督が驚いたと言うのが、台本のメモ。「映像の端に、何分何秒と、常にカウントされている数字があるんです。声を出すタイミングに遅れないように、そのタイムコードを台本のセリフの頭に全部メモしていて、びっくりしましたね」。

「練習の時に、音響監督さんに教えてもらったんです。『プロの声優さんは、こういうやり方をするよ』って。だから家に帰って、映像を流しては止め、秒数を書いて、また映像を進めて秒数を書いて…を繰り返して。地道な作業でしたね。そのうえで練習を繰り返して収録に行ったら、『この前と全然違うね』と褒めてもらえて、うれしかったです。糸曽監督には『負けず嫌いなんだね』と言われましたね。声だけで見透かされた、と思いました(笑)。

本番で難しかったのは、『自然な感じで』と言われたこと。『普段、関西弁でしゃべっている感じでいいよ』と糸曽監督に言ってもらえたんですけど、セリフを読むとなると、ちゃんと言おうとして低めの声になる。それに声だけで表現するとなると、多少はやっぱり、誇張しないといけない部分もあるので、バランスが難しかったです。キャラクター感という意味では、去年の『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-』をちょっとだけ思い出したりしました」

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自分でも驚いた卒業後の変化
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