5大ドームのコンサート回数 1位は嵐、3会場でトップ
ドーム施設は3万~5万人を収容できるという意味で、日本トップクラスのコンサート会場だ。国内に数多いるアーティストの中でもドーム公演を開催できるのはわずか一握り。さらに複数回公演やツアーを行えるとなると、トップ中のトップに限られる。では2019年に、国内の5大ドームではどんなアーティストの公演数が多かったのだろうか。
東京ドームのトップは、11回公演と唯一の2桁公演を行った嵐。彼らは5会場のうち3会場でトップとなっており、まさに19年のドームキングといえる。他のドーム会場に目を移すと、嵐と三代目 J SOUL BROTHERSが拮抗。ナゴヤドームには嵐の他に、関ジャニ∞、Hey!Say!JUMPといったジャニーズ勢、福岡では三代目、GENERATIONSというLDH勢の開催が多く、ドームごとの特徴もあるようだ。
5大ドームの中でも異色なのが札幌ドームだ。この会場は場所柄、集客が難しいと音楽業界で常々いわれてきた。表を見ても分かる通り、他の4大ドームでは公演を行うジャニーズやLDHのアーティストでも、札幌は未実施というパターンは多い。この会場で6回コンサートを行った嵐の動員力は特筆すべきものがある。今年、札幌初公演を達成した、GENERATIONSと星野源もアーティストパワーを高めたと言っていいだろう。
ちなみにドーム公演を行うには、1年半~2年前に予約を入れる必要があり、一度決まると基本キャンセルはできないというルールがあるという。つまりドームでのコンサートは2年後にそれだけのアーティストパワーを持つ、もしくは維持しているという計画をもとに進められるのだ。「ドームに立てました」と涙するアーティストが多いのは、目標に向かって続けてきた努力が報われたという思いがあるのだろう。
(ライター 中桐基善)
[日経エンタテインメント! 2019年12月号の記事を再構成]
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