Men's Fashion

旅では本当が見えてしまう 男の優しさ伝わる振る舞い

できる男のスタンダード講座

旅の装いと振る舞い(下)

2019.12.14

冬の旅は味わいのある温泉や、雪でおおわれた山荘などにパートナーと一緒に訪れるイメージです。もちろん、それは固定的なイメージにすぎないので、長期休暇を利用して暖かい海外リゾートに行く人もいるかもしれません。どこに行くにしろ、旅のような非日常の世界では、女性も男性に対していつもより頼りがちかもしれません。できるビジネスパーソンは、こんな旅のときでも段取り上手であるばかりか、大人の振る舞いが光ります。




今回は、女性の意見を参考にしつつ「できる男」に期待したい旅行中の振る舞いについて考えていきたいと思います。

単なるデート術ではないレディーファースト

「旅行中って、ふだんの生活圏にいるときより、紳士かどうかわかりやすい気がします」。これもおしゃべり中、ある女性から聞いたセリフです。

お互い長く一緒にいる旅行中は、女性にとっては、男性の行動がいつもより見えやすいですね。移動も多いので、男性のリードの仕方やエスコート力もわかりやすいと思います。

ただ、当事者だけでなく、はた目からも目につきやすい気がします。私も、電車での移動、車での移動、空港、飛行機の中、ホテルのチェックインやチェックアウト、旅館、そんな場所で女性と一緒の男性の所作を見ながら「紳士だな」「ちょっと違うな」などと感じてしまうことが、よくあるのです。

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荷物を持っての移動やスケジュールに沿った行動が多い旅行では、余裕を失いがちに=PIXTA

荷物を持っての移動やスケジュールに沿った行動が多い旅行では、余裕を失いがちなので、振る舞いに配慮する意識はなおさら大事になります。さりげなく女性に手を貸したり、雑踏などの中で女性をかばったりするようなしぐさがある人は、その女性はもちろん、他人から見ても「いいな」と思うものです。一緒にいる女性も安心感を感じている様子が見ていて心地良いのですね。さらにきちんと「レディーファースト」に徹しているような男性には「紳士だなー」と、他人ながらうれしくなってしまいます。

レディーファーストは単なるデート術ではありません。欧米圏を中心として伝わっていますが、他の先進国エリアでも「大人の教養」のようなごく常識的な感覚です。一定の年齢やポジション以上なら「わかっていて当たり前」の教養でもあるのです。