戸田恵梨香 朝ドラ後「どんな景色が見えるか楽しみ」

日経エンタテインメント!

101作目を迎えたNHKの連続テレビ小説(以下、朝ドラ)。放送中の『スカーレット』(月~土8時/NHK総合ほか)主演の戸田恵梨香はオファーにより決まった。30代を迎えて表現の幅も広がるなか、朝のヒロインに取り組む心境を聞いた。

1988年8月17日生まれ、兵庫県出身。05年に連ドラ『エンジン』に出演後、06年に『デスノート』で映画初出演。ほか代表作に『BOSS』シリーズや『SPEC』シリーズ、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズなど。映画『最初の晩餐』が公開中(写真:藤本和史)

「今、撮影が始まってから約5カ月がたちました(取材時は9月)。普通の連ドラは約3カ月で撮影が終わりますが、長さを感じないくらい充実していて、とにかくあっという間。15歳から始まって、今は22歳の喜美子を演じています。現場では気づくと、笑顔になっているんですよ。朝ドラのスタッフさんとは家族みたいになれると聞いていて、『本当にそうなのかしら』と思っていましたが、みんなで励まし合って、支え合っているんだなと私も実感しています。

みなさんの笑顔でいようという心が見えるので、気持ちが落ち込むこともないです。セリフの量が膨大で、追い詰められる瞬間はありますが、共演者やスタッフさんの顔を思い出すと、それだけで頑張れる自分がいます。喜美子もきっと、周りの人を明るく照らす存在。演じる私もそうなりたいですし、まずは力強く元気に頑張っていきたいです。

水橋文美江さんの脚本は、登場人物がみんなイキイキしていて、命が宿っている言葉たちが並んでいるんです。そこが一番の魅力。楽天家のお父ちゃん(北村一輝)や優しいお母ちゃん(富田靖子)、プライドの高い照子(大島優子)や引っ込み思案の信作(林遣都)と、それぞれ役割がしっかり担われていて、構成も見事なんですよね。演出の中島(由貴)さんは、脚本に書かれていることを余すところなく撮り切ろうという気持ちが伝わってくる方。説明もすごく分かりやすくて、このチームは中島さんを筆頭に、真っすぐな方が集まっていると感じています。

幼なじみの照子と信作は、喜美子にとって家族のような存在。演じている大島さんと林さんには、撮影の都合で2カ月ぐらい会えない時期があったんですけど、滋賀の実家に帰ってきたシーンでは『やっぱりこの3人じゃなきゃ』と思いました。突然の変化を遂げた信作を、あまり驚くことなく『そういうところもあんねんな』と受け入れられる喜美子の懐の深さや、ユーモアのある性格もまた際立って。とても愛おしい2人です。

大島さんと林さんとの3人の青春時代がもう終わり、というところで、写真を撮ったんですよ。過ごした時間はさほど長くなかったのに、写っている3人がとんでもなく親友で(笑)。戸田恵梨香、大島優子、林遣都ではなく、喜美子、照子、信作だったんです。これも、作品の持つ力なのかなって。

喜美子に出会いと別れがあるので、当然撮影のなかでも共演者との出会いと別れがあって、うれしくなったり、寂しくなったり。『まだこの人たちがいてくれたらいいのに』と思う瞬間もあって、通常の連ドラでは味わえない、贅沢な時間を過ごしています」