ぬくもりに癒やされる たき火を楽しむアイテム7選
たき火の人気が高まっている。楽天は2019年のヒット番付の小結に、「たき火台」など、くつろぎを得るための「チル消費」を選んでいる。YouTubeでもたき火を見るだけの動画が人気で再生回数100万回を超える動画もある。秋から冬はたき火にいい季節。今回は、たき火をより楽しむためのアイテムを紹介したい。
着火しやすく拡張性も十分な新世代たき火台
エアスタ
エアスタ ベース ST-940(税別1万2000円)
エアスタ ウイングM ST-940WM(税別4800円)
エアスタ ウイングL ST-940WL(税別6800円)
エアスタ スタンド ST-940S(税別6000円)
エアスタ 焼き網 ST-940N(税別2000円)
http://www.shinfuji.co.jp/soto/products/st-940/
キャンプ用のガスコンロなどガス器具のイメージが強いSOTOが取り扱うたき火台システムが「エアスタ」シリーズだ。上昇気流を生み出し空気を取り入れ火力を安定させる「ベース」と、人数に応じた火勢を得られる大きさの異なる「ウイング」から構成されている。
たき火で難しいステップの一つが火おこしだが、エアスタではベースの燃焼部に着火用の小枝などを入れ、下から火を付けることで種火を容易におこせる。種火にまきをくべて炎が安定するのを見届ければ、あとは様子を見ながらまきを足すだけという手軽さだ。
焼き網や鉄板などを載せる「スタンド」、専用の「焼き網」や「グリル」、炭火を使うときの「ロストル」などオプションが豊富なのもうれしいポイント。料理のバリエーションにも幅が広がるだろう。
元祖たき火のためのタープ
ムササビウイング13ft. TC"焚き火"version(税別1万6800円)
https://www.tent-mark.com/musasabi-wing/takibi_ver.php
キャンプはもちろん、日帰りのたき火遊びなどではタープがあると便利だ。しかしナイロン製のテントやタープは火の粉や熱で溶けたり燃えたりしてしまう恐れがあるので、近くでたき火はできない。
テンマクデザインの「ムササビウイング13ft. TC"焚き火"version」は、かつてのベストセラータープをポリエステル混紡コットン(TC)製で復刻したたき火向けタープだ。防炎加工ではないので幕下でのたき火はできないが、舞い上がる火の粉などによる穴あきは軽減される。
また、ナイロン製だとシームテープ(縫い目の防水処理)や、コーティングの劣化による寿命が訪れるが、TC製では何十年も使えるほどの耐久性がある。生地の風合いもたき火シーンによく似合う。
火の粉が飛んでも安心の難燃性パーカー
フエゴパーカ(税別1万2600円)
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=2103106
寒い季節のキャンプには防寒装備が欠かせない。しかし、高価なゴアテックスジャケットやダウンジャケットに、火の粉で穴が開いたら悔やんでも悔やみきれない。モンベルの「フエゴパーカ」は、独自に開発した難燃性素材「フレアテクト」を使用し調理の火勢やたき火の火の粉でも生地に穴が開きにくい特性を持つ。
インナーダウンやフリースの上から羽織れるようなゆとりのあるシルエットなので、気温にあわせて中間着を調整することで幅広い季節に対応する。肌寒い日にちょっと羽織るといったタウンユースにも使える。
コットンのような風合いがあり、帽子やパンツ、エプロンなど他のセットアップ、難燃アイテムのバリエーションがあるのもうれしい。
着火ノズルが伸縮して便利
スライドガストーチ ST-480(税別2000円)
http://www.shinfuji.co.jp/soto/products/st-480/
たき火で火を付けるとき、組んだまきの奥の方にあるたきつけに着火することが多い。SOTOの「スライドガストーチ ST-480」は、着火部分がスライドで伸び縮みするトーチタイプのライターだ。炎の温度が約1300度、トーチタイプで風にも強く確実に着火できる。最大75ミリまで伸長し奥まった位置にも確実に火口を届けることができる。
ガスはカセットガスボンベ(CB缶)から充填できるので経済的。収納状態では一般的なガスライターとほぼ同じ大きさなので使い終わったらポケットにしまっておける。たき火のときといわず、アウトドアには常に持ってゆきたいアイテムだ。
コンパクトに収納できて衛生的なトング
フォールディングトング<アングルマスター>(税別1800円)
http://conifer-cone.com/products/folding-tong.php
たき火へのまきや炭の補充、料理の際に活躍するトング。コニファーコーンの「アングルマスター」は、折りたたむと長さ135ミリと小さくなる折りたたみトングだ。使用時は235ミリと小型トングとして十分な長さになる。折りたたみ機構は、コンパクトに収納するためだけでなく、角度をつけることで置いた際に先端が汚れない、火勢を避けて燃料を補充できるなどたき火での困りごとにも柔軟に対応できる。
先端部分が3D加工されているので、細い枝から肉厚な塊肉などもつかみやすく、灰や燃え残りをすくうなど、かゆいところに手が届く精度がありがたい。
グループの場合には「マイトング」として備えておき、ソロキャンプであればこれ一本で全てをまかなってしまえるポテンシャルを秘めている。
まき割りから料理まで使えるアウトドアナイフ
アウトドア マスター Mic L(税別2万5000円)
https://www.victorinox.com/jp/ja/p//--Mic-L/p/4.2261
たき火では、太いまきを火が付きやすいように細く割ることが必要になる。特にたきつけの際には割り箸くらいまで細く割って火が付きやすくするのだ。フェザースティックと呼ばれる、細い棒をさらに削って羽根のような加工をする人も多い。多くの「たき火シーン」では、ある程度割ってあるまきを購入するが、それでもまだ太いことが多いのでさらに割る必要が生じる。
ナタや手おのを使う人もいるが、最近流行の「ブッシュクラフト(ナイフ一本で野外生活をするレジャー)」や、荷物を減らしたいたき火愛好者が好むのが「バトニング(ナイフをナタのように使ってまきを細かく割る作業。まきの上部にナイフの刃を当てて上からまきなどでたたいて割り進めてゆく)」だ。バトニングには、刃厚があり堅牢(けんろう)な構造なナイフが好まれる。
ビクトリノックスの「アウトドア マスター Mic L」は、刃厚が4.2ミリでグリップとブレードが一体となった「フルタング」構造により極めて堅牢。グリップエンド(柄尻)をハンマーとして使うこともできるほどだ。切っ先を正面に見てV字のシルエット(スカンジグラインド)に加工されているのでまきを割る作業にも適している。
ハンドルには水に強く耐久性に優れた「マイカルタ(布や合板を、主としてフェノール樹脂で固めた素材)」を採用し、アウトドアでのハードな使用にも十分耐える性能を持つ。さやはしっかりホールドできて取り出しや収納が片手でできるカイデックス(熱可塑性の合成樹脂)製で、ファイヤースターター(火打ち石)を備えている。
10センチと十分なブレード長があるのでバトニングからフェザースティックの作成、料理などキャンプやたき火に必要な作業を一本で賄うことができる。初めてのナイフとしてもオススメの一本だ。
たき火に強い折りたたみチェア
コンフォートマスター3ウェイキャンバスデッキチェア(税込み1万5800円)
https://ec.coleman.co.jp/item/IS00060N07427.html
たき火で使う椅子は、火加減をみたり料理などの作業、たき火を眺めながらくつろぐなどいくつかの機能をバランスよく取り入れたものを選びたい。
コールマンの「コンフォートマスター3ウェイキャンバスデッキチェア」は、スリムに折りたため、使用時は座面高が約31センチ、40センチ、48センチの三段階に調整可能な折りたたみチェア。座面や背もたれはコットンキャンバス製で、座り心地や難燃性を確保している。サイドフレームが備わっており体が必要以上に沈み込まないので、座ったままの作業もやりやすい。
キャンプにおいては、食事はハイスタイルで、くつろぎタイムはたき火の周りでロースタイル。ソロキャンプやたき火メインは最初からロースタイルでなど、1つで様々な使い方ができる。
(ライター 戸津弘貴)
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