ソニーが「着るクーラー」 20年夏は機能ウエアが進化

日経トレンディ

「レオンポケット」は専用のインナーの首元にデバイスを入れるポケットがある。温度調節はスマホで行い、冷却・発熱共に5段階で強弱を設定できる。温度状況などを検知して自動で調節するオートモードも備える
「レオンポケット」は専用のインナーの首元にデバイスを入れるポケットがある。温度調節はスマホで行い、冷却・発熱共に5段階で強弱を設定できる。温度状況などを検知して自動で調節するオートモードも備える
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日経トレンディは「2020年ヒット予測ランキング」をまとめた。7位に選んだのが「レオンポケット」。ソニーが開発したスマホで温度管理できる服だ。

首元に冷却デバイスを装着

ここ数年の猛暑で、ファン付き作業服をよく見かけるようになった。20年はこれがさらに進化し、一般人までもが冷却機能付きの服に殺到する。ソニーが仕掛けるのは、ファンを使った空冷式ではなく、スマホで温度調節できる冷却デバイスを装着する「レオンポケット」だ。電圧をかけると熱が移動するペルチェ素子を用い、首元を直接冷やす仕組みで、冷却ジェルシートなどと違いバッテリーが持つ限り冷たさがヘタることがない。

インナーにデバイスを装着して使用する

専用のインナーウエアで装着するため、ファン付きウエアのように目立たないのも魅力。たった85gと軽く、スーツの中に着込めば、クールビズとは無縁のビジネスパーソンの救世主にもなる。

ソニーが運営するクラウドファンディングサイト「ファースト・フライト」で公開するや否や、サイトのデイリーアクセスが歴代最高というロケットスタート。最終的に同サイト史上最多の支援者数を達成し6916万円を集めた。20年初頭に支援者に届けるとともに夏までに一般発売を目指す。

室温30℃の環境でレオンポケットを装着すると、5分経過後に体表面温度が13℃下がる実験結果も報告されている

開発を担う伊藤陽一氏は「ソニーがモバイル機器などで培った熱設計技術を搭載した商品だ。冷温両対応なので冬にも機能する。現在は専用ウエアが男性向けのみだが、一般発売に向けバリエーションを作る構想もある」と語る。

一方で、ファン付き作業服は一般向けに進化する。19年は既にミズノやワークマンなど一部のメーカーが夏のスポーツ観戦にも使える半袖、ベストタイプのファン付きウエアを投入している。完売店舗が相次ぐなど好調で、「8月はファン付きウエアが18年の9倍売れた。20年の夏はさらなる増産を見込む」(ワークマン)。

19年は大手スポーツメーカーなどがファン付きウエアに多数参入。デサントやアオキはテスト販売を経て20年に本格参入を目指す

新規プレーヤーの大量流入も起こる。デサントは、フロントファスナーを開けた状態でも冷却効果を得られる「デサント 空流JAC(クウルジャック)」を6月からテスト販売。アオキも「クーラーベスト」を一部の店舗限定で投入し、両社共に20年はさらに販路を広げる予定だという。20年の夏商戦に向けた各社の「臨戦態勢」が整う。

[日経トレンディ2019年12月号の記事を再構成]

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