リストラは45歳に来る 転職の備えは3つの自分改革ミドル世代専門の転職コンサルタント 黒田真行

行動を変えて思考回路を変えるセルフマネジメント

「人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目は付き合う人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは『決意を新たにする』ことだ」――。

これは、経営コンサルタントの大前研一氏の有名な言葉ですが、ミドル世代の雇用クライシスへの向き合い型へのヒントも、この言葉の中にあります。

なお、行動を変えるという方法を考える際に「資格取得をめざす」という人がいます。ただ、これは資格依存による自己変革の希薄化を招きやすいのであまりお勧めしません。

セカンドキャリアへの不安に備えなければいけないと考えると、「気持ちを引き締める」とか「緊張感を持って」「前向きにあきらめずにがんばる」というような言葉が浮かびがちです。でも、これら抽象的な言葉で心がけや決意をいくら強く念じても、結果は大して変わりません。行動を変えることだけが、思考回路を変える唯一の方法です。

「いまさら別の業界でチャレンジすることはあり得ない」「今までやってきた経験を捨てるなどもったいない」「まだまだ同じ仕事で成果を出せるはずだ」と考える人は少なくありません。「だからといって自分で起業するリスクなど冒せない」「どこかにいい条件で雇用してもらえるチャンスがあるはずだ」という考えに発展するのもよくあるケースです。

しかし、雇用危機を乗り越えるためには、自分の中のこれらのバイアスと戦う必要があり、避けることはできません。そのためにおすすめしたいのは、自分が苦手だと感じていたり、興味がなかったりしたものであっても、何度も見聞きしているうちに好きになっていくという単純接触効果です。

たとえば「自分はIT(情報技術)は苦手だ。機械のことはわからない」と敬遠している人であれば、毎日少しずつでもスマートフォンやパソコンに触れる時間を増やしていくことによって、苦手意識が薄くなり、やがて愛着すらわいてくるというような効果です。ぜひこのような人間の生物としての傾向を活用して、自己変革のきっかけを作っていただきたいと思います。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。

黒田真行
ルーセントドアーズ代表取締役。日本初の35歳以上専門の転職支援サービス「Career Release40」を運営。2019年、中高年のキャリア相談プラットフォーム「Can Will」開設。著書に『転職に向いている人 転職してはいけない人』、ほか。「Career Release40」 http://lucentdoors.co.jp/cr40/ 「Can Will」 https://canwill.jp/

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