逆算に「オタ活」… 2020年の手帳は一芸で選ぶ

日経クロストレンド

銀座ロフト5階の手帳コーナー(写真はコンテンツダイアリーのコーナー)。販売のピークは12月。19年は消費増税の影響もあり、9月に駆け込みで売り上げが伸び、10月は緩やかながら反動減があった
銀座ロフト5階の手帳コーナー(写真はコンテンツダイアリーのコーナー)。販売のピークは12月。19年は消費増税の影響もあり、9月に駆け込みで売り上げが伸び、10月は緩やかながら反動減があった
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「日本一、手帳を売っている」ともいわれるロフト。その手帳売り場は、今年の手帳商戦の縮図ともいえる。旗艦店・銀座ロフトによると2020年用手帳の注目株は、何をするためのものか目的が明確な「コンテンツダイアリー」だ。

目的に向かってタスク管理できる「逆算手帳」、ワクワクすることなどを書き込むことで目標達成に近づく未来を予約する手帳「CITTA(チッタ)」、各種イベントへの参加やチケットを取得するためのスケジューリングなど「オタ活」をするためだけに開発された「オタ活手帳」など、バラエティーに富んでいる。

目標を持って1年を過ごすため、逆算をして計画を立てることができる「逆算手帳」(税別3750円)。「出版社のディスカヴァー・トゥエンティワンが販売しており、本と手帳の中間のような位置付け」(片山氏)
ヨガスタジオCITTA(チッタ)代表で、手帳ライフコーディネーター、青木千草さん考案の手帳「CITTA」(税別3500円)は、ファンが付いている手帳の代表格。「やりたいことをかなえる」ための仕掛けがあふれている
9月末にいったん完売し、再入荷した分も売り切れ間近という「オタ活手帳」は税別1300円。チケットを取るための手順に沿って時系列で使えるなど、オタ活のための工夫が満載

「普通の手帳機能は、スマートフォンやオンラインで代用できる。何にでも使えるものよりも、何かをするために特化したものや、誰かがプロデュースしたものなど、より付加価値があるものが売れている」と銀座ロフトの文具マネージャー片山歩氏。

プロデュースした人にファンが付いていたり、SNSや口コミで話題になっていたりするなど、9~10月の早い時期に売れる手帳は、指名買いが多い。普通の手帳から流れてくるユーザーのほか、これまで手帳を買っていなかった新しい層の開拓にもつながっているという。

また、米国で考案され、18年から日本でも注目されている日付やページにこだわらない手帳術「バレットジャーナル」は、日本では独自の進化を遂げた。

「本来のバレットジャーナル術はビジネスパーソン向けにコンテンツダイアリーの位置付けとして残り、若い女性はデコやカスタマイズなどインスタ映えするかわいい方面へと進化した。その流れが今年はシステム手帳に来ている」(片山氏)という。

システム手帳といえば、本革、渋め、高額でそれこそビジネス仕様だったのは一昔前の話。人気のシステム手帳の今年のトレンドは、パステル調の色みが主流で、素材も柔らか。価格も3000~5000円とシステム手帳としては手ごろだ。

人気のシステム手帳のサイズは「HB×WA5サイズ」と呼ばれる、縦幅がバイブルサイズ、横幅はA5サイズの正方形に近い四角。この形もインスタの影響だろう

「好きなレフィルを入れて、カスタマイズしたいという需要は以前からあった。この1~2年で女子向け文具を得意とするメーカーがシステム手帳市場に参入したこともあり、価格や色、素材も若い女性向けに寄ってきた。自分で表面や中身のノートにデコして、SNSに上げるのがはやっている」(片山氏)

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