左から養命酒製造「甘酒」、八海山「乳酸発酵の麹あまさけGABA」、森永製菓「森永のやさしい米麹甘酒コラーゲン」

健康意識の高まりを受けて「甘酒+美容健康成分」がトレンド

19年に入ってから、機能性表示食品として認められた甘酒や、美容・健康をより意識した甘酒商品が続々と登場しています。甘酒はもともと栄養豊富で体に良いということから人気に火がつきましたが、こうした付加価値のある商品の登場でブームの再燃もあるかも。

養命酒製造「甘酒」125ミリリットル(税別139円)

「薬用養命酒」で知られる養命酒製造からも甘酒が販売されています。19年3月に甘酒商品としては日本で初めての機能性表示商品として発売。同社マーケティング部商品開発グループの松村知美さんによると「パイナップル由来グルコシルセラミドを関与成分として『肌が乾燥しがちな方に』という表示の許可を得た」とのこと。

飲んでみると、ひと口目はやや麹の風味を強めに感じましたが、飲み終わりはスッと消えていくような軽やかさで、甘ったるさがないのは好印象。わずかに含まれている食塩が、キレの良い後味を実現させているように感じました。

「甘酒の美容・健康価値の認知度が高まったことから、“ナチュラルにきれいになりたい”というニーズのある30~40代女性をメインターゲットにしました」と松村さん。同社ではもち米と麹からみりんを製造しており、コメと麹から作る甘酒にこれまでの知見が生かせたことも開発要因の一つ。満足のいく商品開発のために5年を要したといい、400年以上の歴史を持つ養命酒製造ならではのプライドが詰まった一品です。

養命酒製造「甘酒」
甘み    ★★★★☆
香り    ★★★☆☆
飲みやすさ ★★★★☆

八海山「乳酸発酵の麹あまさけGABA(ギャバ)」118グラム(税別210円)

同社の「麹だけでつくったあまさけ」を乳酸発酵させ、GABAを配合(1本118グラム当たり100ミリグラム)した甘酒。19年8月発売。香りは一般的な甘酒と同様に麹の香りです。見た目やすっきりした口当たりは先ほどの「すっきりあまさけ」と近いように感じますが、こちらはヨーグルトのような爽やかな味わいで驚きます。

同社広報担当の浜崎こずえさんによると「乳酸菌は新潟県内から発見された植物性乳酸菌を使用。乳製品を使用していないので、乳アレルギーの方にも安心してお飲みいただけます。リラックスしたい方のために開発しました」とのこと。乳酸菌による穏やかな酸味がメインで、麹の風味は控えめな印象なので、麹の味や香りが苦手な人、普段ヨーグルト飲料を飲み慣れている人にお薦めしたい味です。

八海山「乳酸発酵の麹あまさけGABA」
甘み    ★★★☆☆
香り    ★★★☆☆
飲みやすさ ★★★★☆

森永製菓「森永のやさしい米麹甘酒コラーゲン」125ミリリットル (税別130円

コメ麹と食塩に、豚コラーゲンペプチド1000ミリグラムを配合した甘酒です。19年8月発売。やさしい麹の香りがします。液体は白濁していますが、飲んでみると舌ざわりはサラッと、後味はとてもさっぱり。砂糖不使用のためしつこい甘さもありません。

サプリメントなどに使用される一般的なコラーゲンは独特の風味があるものが多いため、飲みづらさがあるかもしれないと思いつつ飲んでみましたが、嫌な香りや味は一切なく、最後までおいしく飲むことができました。

「健康美容を目的に飲用されているお客様(特に30~40代女性)が期待することの上位に『美肌』があったため、コラーゲン入りのコメ麹甘酒を開発しました」(森永製菓食品マーケティング部渡部耕平さん)とのこと。

森永製菓「森永のやさしい米麹甘酒コラーゲン」
甘み    ★★★☆☆
香り    ★★★☆☆
飲みやすさ ★★★★☆

甘酒ブームによって生活習慣として甘酒が定着したことで、各社が趣向を凝らして新しいタイプの商品を続々と開発しています。今回紹介した甘酒なら、甘酒に苦手意識がある人も、普通の甘酒はもう飲み飽きたという人も、新しい感覚で楽しめるかもしれません。冷やして飲むのはもちろん、これからの寒い季節は温めて、変わり種甘酒を味わってみてはいかがでしょうか。

(フードライター 古滝直実)