就活の一歩 長期インターンの不安や疑問、これで解消

荒木さんは「大学時代にインターンを経験して、多くの社会人と接し、相手のニーズをヒアリングした上で提案する力を培えたことが、社会人になってかなり役立ちました」と振り返る。

東京で働いていた荒木さんだが、いつか故郷の関西に帰りたいと考えていた。「東京でがむしゃらに働き営業成績で表彰されたりしたけれど……」。遠距離恋愛をしていた大阪在住の男性と結婚したのを機に、インターン先だったアントレプレナーファクトリーの嶋内秀之代表に連絡してみたところ「戻ってくれば?」と誘われ、今は古巣で働いている。

アントレプレナーファクトリーの荒木優子さん

何年生から始めるといいの?

大学の4年間は長いようであっという間。世の中の流れは通年採用に向かっており、就活が本格化する時期は早まるばかりだ。長期インターンのような経験は大学1、2年で始めておくほうがよいかもしれない。多くの大学生が就職活動を始める3年生までに、自分の将来展望を描けるメリットもある。

実際に1年生で長期インターンに応募したばかりの、法政大学1年の小野瀬泰星さん。まわりの友人からは「もう始めるの?」「(意識の高い)『意識メン』だなあ」と驚かれるというが、意に介さない。「1年生だとまだ、『長期インターンってよくわからない』という学生が多いけれど、自分は在学中に起業をしたい。それならばインターンでスキルを身につけたほうがいいと思った」と1年生のうちに決断した理由を話す。

また、2年生のときからIT系の企業数社でインターンをしていた専修大学4年の野村恵永さんは、「早くからインターンで現場を見られたおかげで将来の展望をはっきりと描けた」と強調する。

野村さんはインターンを始める前に法曹関係のアルバイトをしており、そのときに目にした書類作業の非効率ぶりが頭に残っていた。「書類を紙に印刷してハンコを押して、という作業をいまだにしていて……」(野村さん)。その後、IT企業でインターンを経験することで、法曹業務にIT技術を掛け合わせて仕事を効率化するリーガルテックの分野で起業しようと思い至ったという。

野村さんは、「社会人とのつながりができて実際に会社や仕事を早めに見ることができたのがよかった」と話す。就活が本格化する3年生の時点では既に、将来の仕事に対するスタンスがはっきりしていたため、無駄な就活もしなかったという。

地方の学生にもチャンスはある?

残念ながら、長期インターンの募集は首都圏や近畿圏の一部に集中しているのが現状のようだ。InfrAを運営するTraimmu(東京・渋谷)の高橋慶治社長は「地方の学生からも問い合わせがくるが、あまり紹介できる案件がなくて残念」と悔しがる。ただ、職種によるが、在宅やリモートでの勤務がOKというインターンもあるので諦めずに探してみよう。

(藤原仁美)

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