新カローラ、小型低重心で走りに安定感 スマホ連携も

2019/10/27
一部改良が実施された「カローラ スポーツ」。ツートンカラーの設定が拡大されたほか、インテリアには黒内装の本革シート仕様が追加された

今回はそんなカローラ スポーツの新旧モデルを比較試乗するメニューも用意されていた。新旧を同じルートで乗ってみると、なるほど「いわれてみれば、自分の頭の上下動が減ったかな」という気がしないでもない。ただ、それ以上にはっきりと体感できたのはステアリングフィールの変化だ。

新型から旧型に乗り換えると、同じように操作しているはずなのに、旧型ではごくわずかにステアリングを切りすぎてしまい、無意識に修正操作を入れてしまう。で、もう少しよく観察すると、それはステアリング系そのものというより、クルマの前後左右の動き出しが、旧型のほうが唐突で、新型のほうがゆったり滑らかになっているからだと気づく。

もちろん旧型スポーツを単独で乗っているかぎりは、身のこなしもフラットでステアリングも十二分に正確なのだが、新型と比較してしまうと、旧型は“ペタン”とロールして、ステアリングがわずかに予想外に“カクン”と切れてしまうのだった。つたない擬音でしか表現できず恐縮である。

新しい1.5リッターが出たら……

そんな新型スポーツと同時開発されたセダンやツーリングの走りも、基本的にはそれと同じような美点がある。ただ、スポーツよりトレッドがせまいセダン/ツーリングは、良くも悪くも、もう少し動きが軽い。それでいてセダンは3つのバリエーションでもっとも静かで乗り心地が柔らかく、ツーリングは対照的にパリッと引き締まっているが、車体剛性での不利のせいか、ロードノイズや乗り心地ではスポーツやセダンに一歩ゆずる。

もちろん、ツーリング単独で乗るかぎりはなるほど悪いクルマではないし、車体の構造上、ダイナミクス性能ではツーリングがもっとも不利なのも自明である。ただ、新型カローラはその車体形式による走りの差が意外に大きなタイプともいえそうだ。

日本専用のコンパクトボディーを持つ「カローラ」「カローラ ツーリング」は、欧州仕様と同じボディーの「カローラ スポーツ」より1~2cmほど前後のトレッドがせまい(「G-X」を除く)
日本市場に合わせるため、さまざまな工夫が盛り込まれた新型「カローラ」だが、エンジンの設定が自動車税の税制に合っていない点がやや気になった

先代でも「アクシオ」やオーリスより「フィールダー」(=ワゴン)がもっとも多く売れた日本市場では、新型でもツーリングが最量販と見込まれる。それに新旧スポーツで見せてくれた、今までのトヨタらしからぬ(失礼!)エンスーな“カイゼン”っぷりを見れば、ツーリングにもまだまだ進化を期待したくなるというものだ。

日本における新型カローラのパワートレインは1.8リッターハイブリッドと1.2リッターターボが全車に、そして1.8リッターの普通のガソリンエンジンがセダンとツーリング限定で搭載される。開発担当氏も「1.8リッターは手頃価格グレードのため」と明言するも、日本の税制下ではそれは1.5リッターでしょうが……である。しかし、現時点では「GA-Cに従来型1.5リッターでは必要な性能が出せません」とのことである。

もっとも、トヨタが推し進めているTNGAでは、パワートレインの世代交代のタイムスケジュールが、プラットフォームのそれに半歩ほど遅れている。TNGA世代の新しい「ダイナミックフォースエンジン」で世に出ているのは、今のところ2.5リッター、3.5リッター、2リッターまでだ。つまり、これから1.5リッターも登場すれば、それがカローラ本来の……というのは私の勝手な推測(もしくは期待)である。

(ライター 佐野弘宗)

■テスト車のデータ
トヨタ・カローラ ハイブリッドW×B
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4495×1745×1435mm
ホイールベース:2640mm
車重:1370kg
駆動方式:FF
エンジン:1.8リッター直4 DOHC 16バルブ
モーター:交流同期電動機
トランスミッション:CVT
エンジン最高出力:98PS(72kW)/5200rpm
エンジン最大トルク:142N・m(14.5kgf・m)/3600rpm
モーター最高出力:72PS(53kW)
モーター最大トルク:163N・m(16.6kgf・m)
システム総合出力:122PS(90kW)
タイヤ:(前)215/45R17 87W/(後)215/45R17 87W(ヨコハマ・ブルーアースGT AE51)
燃費:30.8km/リッター(JC08モード)/25.6km/リッター(WLTCモード)
価格:275万円/テスト車=320万6676円
オプション装備:ボディーカラー<スパークリングブラックパールクリスタルシャイン>(3万3000円)/シート表皮<合成皮革+レザテック[ホワイト]>+ステアリングヒーター+シートヒーター<運転席、助手席>(2万8600円)/イルミネーテッドエントリーシステム<フロントコンソールトレイ、フロントカップホルダーランプ[LED]>(1万3200円)/ウオッシャー連動間欠ワイパー リア(1万5400円)/LEDリアフォグランプ<右側のみ>(1万1000円)/カラーヘッドアップディスプレイ(4万4000円)/ブラインドスポットモニター<BSM>+リアクロストラフィックオートブレーキ<パーキングサポートブレーキ[後方接近車両]>+オート電動格納式リモコンドアミラー<ヒーター、ブラインドスポットモニター付き>(6万6000円)/ディスプレイオーディオ<9インチディスプレイ+6スピーカー>(2万8600円)/エアクリーンモニター+「ナノイー」(1万4300円)/寒冷地仕様<ウインドシールドデアイサー+リアヒーターダクトなど、PTCヒーター付き>(1万7600円)/おくだけ充電(1万3200円) ※以下、販売店オプション T-Connectナビキット(11万円)/ETC2.0ユニット<ビルトイン>ナビキット連動タイプ<光ビーコン機能付き>(3万3176円)/フロアマット<W×B専用>(2万8600円)


トヨタ・カローラ ツーリング ハイブリッドW×B
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4495×1745×1460mm
ホイールベース:2640mm
車重:1390kg
駆動方式:FF
エンジン:1.8リッター直4 DOHC 16バルブ
モーター:交流同期電動機
トランスミッション:CVT
エンジン最高出力:98PS(72kW)/5200rpm
エンジン最大トルク:142N・m(14.5kgf・m)/3600rpm
モーター最高出力:72PS(53kW)
モーター最大トルク:163N・m(16.6kgf・m)
システム総合出力:122PS(90kW)
タイヤ:(前)215/45R17 87W/(後)215/45R17 87W(ヨコハマ・ブルーアースGT AE51)
燃費:30.8km/リッター(JC08モード)/25.6km/リッター(WLTCモード)
価格:279万9500円/テスト車=334万1976円
オプション装備:ボディーカラー<ホワイトパールクリスタルシャイン>(3万3000円)/ステアリングヒーター+シートヒーター<運転席、助手席>(2万7500円)/イルミネーテッドエントリーシステム<フロントコンソールトレイ、フロントカップホルダーランプ[LED]>(1万3200円)/カラーヘッドアップディスプレイ(4万4000円)/LEDリアフォグランプ<右側のみ>(1万1000円)/ブラインドスポットモニター<BSM>+リアクロストラフィックオートブレーキ<パーキングサポートブレーキ[後方接近車両]>+オート電動格納式リモコンドアミラー<ヒーター、ブラインドスポットモニター付き>(6万6000円)/ディスプレイオーディオ<9インチディスプレイ+6スピーカー>(2万8600円)/ルーフレール<ダークグレーメタリック塗装>(3万3000円)/エアクリーンモニター+「ナノイー」(1万4300円)/アクセサリーコンセント<AC100V・1500W/コンセント2個[センターコンソール裏側、ラゲッジ]/非常時給電システム付き>(4万4000円)/寒冷地仕様<ウインドシールドデアイサー+リアヒーターダクトなど、PTCヒーター付き>(1万7600円)/おくだけ充電(1万3200円) ※以下、販売店オプション T-Connectナビキット(11万円)/トノカバー(2万5300円)/ETC2.0ユニット<ビルトイン>ナビキット連動タイプ<光ビーコン機能付き>(3万3176円)/フロアマット<W×B専用>(2万8600円)


トヨタ・カローラ ツーリングW×B
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4495×1745×1460mm
ホイールベース:2640mm
車重:1330kg
駆動方式:FF
エンジン:1.8リッター直4 DOHC 16バルブ
トランスミッション:CVT
最高出力:140PS(103kW)/6200rpm
最大トルク:170N・m(17.3kgf・m)/3900rpm
タイヤ:(前)215/45R17 87W/(後)215/45R17 87W(ヨコハマ・ブルーアースGT AE51)
燃費:14.6km/リッター(WLTCモード)
価格:236万5000円/テスト車=282万6076円
オプション装備:ステアリングヒーター+シートヒーター<運転席、助手席>(2万7500円)/カラーヘッドアップディスプレイ(4万4000円)/LEDリアフォグランプ<右側のみ>(1万1000円)/イルミネーテッドエントリーシステム<フロントコンソールトレイ、フロントカップホルダーランプ[LED]>(1万3200円)/ブラインドスポットモニター<BSM>+リアクロストラフィックオートブレーキ<パーキングサポートブレーキ[後方接近車両]>+オート電動格納式リモコンドアミラー<ヒーター、ブラインドスポットモニター付き>(6万6000円)/ディスプレイオーディオ<9インチディスプレイ+6スピーカー>(2万8600円)/寒冷地仕様<ウインドシールドデアイサー+リアヒーターダクトなど>(1万3200円)/ルーフレール<ダークグレーメタリック塗装>(3万3000円)/エアクリーンモニター+「ナノイー」(1万4300円)/おくだけ充電(1万3200円) ※以下、販売店オプション T-Connectナビキット(11万円)/トノカバー(2万5300円)/ETC2.0ユニット<ビルトイン>ナビキット連動タイプ<光ビーコン機能付き>(3万3176円)/フロアマット<W×B専用>(2万8600円)


トヨタ・カローラ スポーツ ハイブリッドG“Z”
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4375×1790×1460mm
ホイールベース:2640mm
車重:1400kg
駆動方式:FF
エンジン:1.8リッター直4 DOHC 16バルブ
モーター:交流同期電動機
トランスミッション:CVT
エンジン最高出力:98PS(72kW)/5200rpm
エンジン最大トルク:142N・m(14.5kgf・m)/3600rpm
モーター最高出力:72PS(53kW)
モーター最大トルク:163N・m(16.6kgf・m)
システム総合出力:122PS(90kW)
タイヤ:(前)225/40R18 88W/(後)225/40R18 88W(ダンロップSPSPORT MAXX 050)
燃費:30.0km/リッター(JC08モード)/25.6km/リッター(WLTCモード)
価格:282万4800円/テスト車=347万9476円
オプション装備:ボディーカラー<アティチュードブラックマイカ×ホワイトパールクリスタルシャイン>(7万7000円)/シート表皮<本革+ウルトラスエード[サテンメッキ加飾付き]>+電動ランバーサポート+シートヒーター<運転席、助手席>+運転席シートバックポケット(17万8750円)/カラーヘッドアップディスプレイ(4万4000円)/ブラインドスポットモニター<BSM>+リアクロストラフィックオートブレーキ<パーキングサポートブレーキ[後方接近車両]>+オート電動格納式リモコンドアミラー<ヒーター、ブラインドスポットモニター付き>(6万6000円)/イルミネーテッドエントリーシステム<フロントドアトリム、フロントコンソールトレイ、フロントカップホルダー>(1万1000円)/ディスプレイオーディオ<9インチディスプレイ+6スピーカー>(2万8600円)/4:2:4分割アジャスタブルデッキボード(8800円)/おくだけ充電(1万3200円)  ※以下、販売店オプション T-Connectナビキット(11万円)/ETC2.0ユニット<ビルトイン>ナビキット連動タイプ<光ビーコン機能付き>(3万3176円)/カメラ別体型ドライブレコーダー<スマートフォン連携タイプ>(6万3250円)/フロアマット<デラックスタイプ>(2万0900円)

[webCG 2019年10月11日の記事を再構成]

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