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『テレビ千鳥』 雑談で企画、ちゃんと作らない面白さ

日経エンタテインメント!

2019/9/3

千鳥の2人が様々な企画を自由な雰囲気でやっていくバラエティー番組が『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)だ。2018年に2回特番で放送し、この4月から深夜2時台でレギュラー化された。「ちゃんと作らない」ことをモットーに、雑談から生まれた企画で千鳥の面白さを最大限に引きだそうとしている。

『テレビ千鳥』 普段料理をしない大悟が、イメージだけで料理を作ってノブをもてなした「DAIGO’Sキッチン」。「僕としてはそこまで手応えはなかったんですが、女性にも受け入れられるボケが多くて、すごく評判が良かったです」(山本氏)(月曜25時59分/テレビ朝日系、一部地域を除く)

特番時代の買い物企画で、ノブが1000万円を超える高級外車を購入して話題になるなど、注目度は高かった。これまで、『ゴチになります!』のパロディや、即興で面白キャラクターにふんするなど、回ごとにテイストの違うものを放送してきている。

企画は、本人たちとの打ち合わせで雑談しながら挙げていったものをリストにして、会議でバランスを見て決めている。「ちゃんと作らない」ことが番組のモットーだと語るのは、エグゼクティブプロデューサーの加地倫三氏。「深夜番組なので、ちゃんと作るとかえって面白くないんです。先日はベストなレモンサワーを作るだけの薄い企画をやりましたが、それだけで25分やるバカバカしさがこの番組の肝というか。あとはどうやって尺をもたせるか。現場の空気感やノリでどんな方向に転がってもいいように、余白はたくさん作っておくようにしています」

現場での千鳥は高校生に戻ったかのようで、その関係性がいい効果を生み出していると、プロデューサー兼ディレクターの山本雅一氏は話す。「2人は幼なじみでお互いに信頼しているから、例えば大悟さんが思い切りスベっても大丈夫なんです。ノブさんのツッコミの出番となって、必ず笑いに変えられる。スベるのがアリなのは強みだと思います」

■説明や情報は要らない

編集では、作り込みすぎないようにしている。レギュラー放送の第1回目は、ゲームセンターに行く企画だった。「そのときに編集で、担当のディレクターがゲームの情報などしっかりナレーションを入れてきたんです。7秒のナレーションが10カ所入ったら、1分10秒。それだけあったら、千鳥のボケとツッコミがいくつも入れられる。情報は要らないから、面白いところだけを使ってほしいと伝えて、今はみんなにその方針を理解してもらっています」(加地氏)。

深夜2時の放送枠が最初は少し不満だったが、今はむしろ良かったと感じているそう。「自由に、ストレスゼロでできるのはこの時間ならでは。見逃し配信のTVerなどがありますから、移動中にスマホなどで見るのに、尺も、ダラダラふざけている感じも丁度いいみたいです」(山本氏)。

目指すのは、23時台でのレギュラー放送。今は足腰を鍛える時期だと捉えている。「ロケしかやっていなかったら、スタジオバラエティっぽいことを急にやれと言われてもできない。どんな企画でもいけるくらいに、いろいろなことをやっていきます」(加地氏)。

(ライター 内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2019年8月号の記事を再構成]

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