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13人に1人はLGBT 職場で知っておきたい8つのこと

日経ウーマン

2019/8/22

【1】LGBTQの人たちは13人に1人、11人に1人とも

LGBT 総合研究所(博報堂DYグループ)や日本労働組合総連合会の2016年調査によると日本のLGBT層(LGBTなどの性的マイノリティー層)の割合は8.0%で「13人に1人」が該当する。電通ダイバーシティ・ラボが実施した最新の「LGBT調査2018(*1)」では、日本のLGBT層の割合は8.9%で「11人に1人」という数字だ。これは、たとえ存在が見えなくても「身近に確実にいる」ということを示している。数値が高い割に顕在化しないのは、「カミングアウトしづらい職場環境のほか、偏見を持たれそう、理解してもらえないと思う、といった理由が多いようです」(伊藤義博さん)

(*1):電通ダイバーシティ・ラボが2018年10月26~29日にインターネットで調査を実施。20~59歳の6万人にスクリーニング調査を行い、全国6229人(LGBT層該当者589人/ストレート層該当者5640人)から回答を得た。

【2】カラダの性×心の性×好きになる性、「性」は多様で「グラデーション」

LGBTを理解する上で大切なのが、性を「男か女か」の2者択一で考えないこと。身体的な「カラダの性」、自分自身が性別をどう思っているかという「心の性」=性自認(GI)、「好きになる性」=性的指向(SO)の3つの組み合わせを軸に、衣服やしぐさ、言葉遣いといった「性表現」など、多様な組み合わせで構成される。そのため、「グラデーションのようなもの」と表現されることも。「成長段階で定まる人、揺らぎ続ける人とさまざま」(石田さん)

※電通ダイバーシティ・ラボ、NPOグッド・エイジング・エールズ作成の「セクシュアリティーマップ」
【3】11の自治体(*2)で同性カップルをパートナーに認める制度が発足

現在、日本の法律で同性婚は認められていないものの、2015年から、自治体レベルでは同性カップルをパートナーとして公的に認める「パートナーシップ登録制度」が発足。この制度を導入しているのは、東京都渋谷区・世田谷区・中野区、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市、北海道札幌市、福岡県福岡市、大阪府大阪市、群馬県大泉町、千葉県千葉市の11の自治体。その他、導入を検討中の自治体も多い。

(*2):2019年1月現在。

【4】同性愛者への人権が確立される一方、弾圧する国もあり、2極化が顕著に

世界で同性婚ができるのは25カ国。なかでも北欧やEUは世界一先進的な地域だ。アメリカは、2015年に全州で同性婚ができるように。一方、中東やアフリカでは、同性愛者を弾圧する国もあり、サウジアラビア、イラン、スーダンなど死刑になる国もあるなど、2極化が進んでいる。

【5】2020年に向けて企業のLGBT施策に追い風傾向、社内制度の整備はこれから

ダイバーシティーの取り組みの一環として、大手企業を中心にLGBTに関する施策を進める動きが加速。2016年には任意団体「work with Pride」が策定した、職場におけるLGBTに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標」もスタートした。20年にオリンピック・パラリンピックが東京で行われることを受け、東京都でもSOGI(性的指向や性自認)に関する差別を禁止する条例を制定。施策整備への追い風が吹いている。「とはいえ、ほとんどの企業では社内整備はこれから。制度があっても、使うこと自体がカミングアウトになるなど、解消すべき問題も」(伊藤さん)

【6】若い人ほど寛容度が高い傾向、良質なエンタメ作品も続々登場

「LGBT調査2018」によると、LGBTに対する認知度、寛容度は若い世代、特に女性に最も高い傾向が。「背景にあるのは、メディアの影響。アンケートでも、理解が深まったきっかけとして「LGBTのドキュメンタリーやニュースを見た」「映画やドラマ、アニメなどのコンテンツの影響」という回答が多く見られた」(電通ダイバーシティ・ラボのリサーチャー、吉本妙子さん)。昨年、アニメ『HUGっと!プリキュア』で「男の子だってお姫様になれる」という発言も話題に。

■LGBTQ用語解説

【性的マイノリティー】性的指向や性自認に関するマイノリティーのこと。
【性的指向】好きになる相手の性別を指す概念。
【性自認】自分の性別をどう思うか、という概念。
【SOGI】性的指向(Sexual Orientaion)と性自認(Gender Identity)の頭文字。「人」を指すLGBTに対して、概念を指す。
【セクシュアリティー】性的指向や性自認を含む、性のあり方全体を指す言葉。

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