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天の川銀河、S字型にねじれていた 3D地図で判明

日経ナショナル ジオグラフィック社

2019/8/26

ナショナルジオグラフィック日本版

カリフォルニアの山間の湖の上空に広がる天の川。銀河系の渦状腕の1つの中にいる私たちからは、ディスクの内側の密度の高い部分は星々の帯のように見えるが、銀河系の全体像を把握するのは難しい(PHOTOGRAPH BY BABAK TAFRESHI, NAT GEO IMAGE COLLECTION)

私たちの銀河(天の川銀河、銀河系)の星の地図をつくったところ、銀河の円盤部(ディスク)はフリスビーのように平らではなく、ねじれてゆがんでいることがわかった。ディスク内にらせん状に伸びる渦状腕(渦巻き状のパターン)を横から見ることができたら、S字状に曲げられたレコード盤に似ているだろう。

ポーランド、ワルシャワ大学のドロタ・スコーロン氏のチームが、このほど学術誌『サイエンス』に発表した論文によると「銀河系のねじれはかなり大きいので、横から見られれば、はっきりわかるはず」だという。

2000個以上の変光星(星自身が周期的に明るさを変える星)をマッピングした今回の新しい地図は、銀河系をこれまでで最も詳細に描き出すものの1つであり、同じように銀河系がねじれていることを示した過去の研究を裏づけるものでもある。スコーロン氏らは同時に、銀河系の中で比較的最近、爆発的に星形成が起きていた証拠も得ることができた。

「星形成が定常的に起こるものではなく爆発的に起こることを、自分たちの目で、自分たちの銀河の中で確かめることができたのです」と同氏は話す。

■ねじれた銀河

銀河系は端から端まで約12万光年ある渦巻銀河だ。核に巻きつくような4本の大きい渦状腕があり、私たちの太陽は、銀河系の中心から2万6000光年離れた小さな腕にある。

恒星とガスからなる銀河系は、中心部の膨らんだ部分バルジと、その外側の薄く平らなディスクからなる。しかし、銀河の中心から太陽の位置ぐらいまで離れたあたりから、ディスクの一方は上向きに、他方は下向きに曲がってくる。

さらに縁に近くなると、銀河の形は崩れてくる。ディスクは広がり、幅は500光年から3000光年以上になる。曲がりはさらに大きくなり、銀河面から上下に5000光年も離れたところにも、生きた恒星がある。

スコーロン氏は、現在の銀河系はいくつもの矮小(わいしょう)銀河に取り囲まれていると説明し、「銀河系のねじれは、そうした銀河との相互作用によって生じたのではないかと思います」と話す。また、「銀河間ガスやダークマターとの相互作用のせいとする説もあります」とも言う。

ねじれた渦巻銀河は珍しいものではない。天文学者は、横から見ることができる渦巻銀河の観測から、数多くのねじれた銀河を見つけている。また、銀河系のすぐ隣の巨大渦巻銀河であるアンドロメダ銀河も、同じようにねじれている。しかし、私たちは銀河系の中にいるため、その全体的な構造を見るのは、非常に困難だ。

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