アキレス腱と足裏をケア 「アーチ」を保ち歩ける足にいつまでも歩けるための健足術(4)

日経ヘルス

2019/8/19

 また、成人期の扁平足の一番多い原因は「後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)機能不全」。「後脛骨筋は、ふくらはぎのもっとも深層にある筋肉です。足のアーチの要石と呼ばれている舟状骨(しゅうじょうこつ)に付着し、舟状骨を引き上げています。歩行時、接地したときの衝撃を吸収するためにアーチはグッと沈みこみますね。そして沈みこんだものをまた元に戻して蹴りだしていく。そのためにアーチが過度に沈みこまないように引っ張りあげているのがこの筋肉です」(菊池さん)。

 しかし、後脛骨筋も加齢とともに傷んでくる。また後脛骨筋の腱である「後脛骨筋腱」は内くるぶしのすぐ後ろで向きを変えているため、負荷を受けやすい。加齢や肥満などによって、内くるぶし付近で腱が断裂してしまうこともある。そうすると内くるぶし周辺が痛くなり、足のアーチが支えられなくなってしまうのだ。

セルフケアはアキレス腱ストレッチと足裏マッサージ

 足の指の付け根からかかとまで足の裏に膜のように張っている「足底筋膜(そくていきんまく)」もアーチが過度に沈みこまないように働いている。

 「接地時、足底筋膜が伸びてアーチが沈みこみ過ぎないようにしているのです。そして蹴りだすときも、足底筋膜の張力が働き、かかとをグッとつま先側に引き寄せてアーチを元に戻すのです。これをウインドラスメカニズムといいます。このように足底筋膜もアーチの保持に深く関わっています」(菊池さん)。

 しかし、関節が動かなくなってきたり、足首が硬くなってきたり、あるいは体重が一気に増えたりすると、歩行時に荷重をうまく前方に受け流すことができなくなってくる。すると足の底辺にある足底筋膜に対する負荷も大きくなり、足底筋膜炎を起こし、正常なアーチを保持できなくなる。そしてこれも、扁平足の進行につながるのだ。

 このように、アーチの保持には、いくつもの筋肉や骨、腱などが関わっている。

 では扁平足を防ぐためにはどうすればよいのか。菊池さんが薦めるのは「アキレス腱ストレッチ」と「足裏マッサージ」だ。

(イラスト:内山弘隆)
注目記事
次のページ
オーダーメードの靴の中敷きでアーチを矯正