トレンドや遊び心を取り入れてスーツを着こなすように、日本の伝統的な着物にも精通した男でいたい。スーツと着物、二つの引き出しを持つことも、王道の男の到達点の一つとして目指したいところだ。そこでスーツを着る感覚で気軽に取り入れられる着物として、スーツ生地のモノがおすすめだ。
和が似合う能の鑑賞の際もモダンな雰囲気に
中村孝則さん コラムニスト/スーツと着物をシーンによって半々で着分けているという中村さん。「特にスーツ生地の着物は、色映えが洋装のシーンにも馴染みやすいので、着物初心者にもぴったり」
普段から扱いや着心地にも慣れたスーツ生地は、耐久性も高く、艶感もあり、何より和柄に比べてモダン見えするところが魅力というのは、コラムニストの中村孝則さん。
「私もスーツ生地で仕立てた着物の愛用者。今日の着物は仏・ドーメル社の生地でウール100%のナチュラルストレッチ生地のエクセル。羽織は撥水加工されたアイコニック。袴は耐久性がありシワになりにくいモヘアのトニックです。欧州の街並みにマッチする色目ですから、スーツで行くようなオーセンティックなバーやレストランにも馴染みやすい。もちろん着物ですから、能や歌舞伎など、日本の伝統芸能の鑑賞にもぴったりです。長年の伝統や歴史によって確立されたものがあるので、一度手に入れてしまえば長く着られるのも着物の魅力でしょうね」
バーカウンターにはしっとりと上品な光沢が艶っぽく映える