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40代からガラリと変わる 職歴書・面接トークの正解 経営者JP社長 井上和幸

2019/7/19

■職務経歴書は「A4で1、2枚」が×、「詳細に読める記述」が○

「職務経歴書は1、2枚で簡潔にまとめよ」と多くの人材エージェントやノウハウ本では言われます。第二新卒から30代の中堅世代までは、概ねその通りです。

しかし30代後半から40代、50代のミドル、シニアにおいては、「職務経歴書は1、2枚でまとめよ」は全くのうそ。この世代の職歴書のボリュームは多いほうがよいです。その時々の業務やプロジェクトを起承転結で具体的に記述していなければ、「仕事をしてこなかった人」か「仕事の意味や成功ポイントを把握できていない人」といういずれかのNG評価で終わってしまいますから、注意しましょう。

人事向けにウケがよい職務経歴書と社長・事業責任者にとって望ましい職務経歴書は、実は異なることをご存知でしょうか? 主要な紹介エージェントで若手~中堅層のみを相手にしている多くのコンサルタントたちも知らない人が大半です。若手や中堅と同じレジュメの書き方のアドバイスを受けて失敗している40代、50代の転職応募者が多いのが現実なのです。

人事向けの職務経歴書は、これまでに担当したことがある職務項目のシンプルな箇条書きが好まれます。これは部門や経営に「どんな要件を満たせばよいか」を求人票項目としてヒアリングしたものと照らし合わせやすいからです。

一般的に、よく「職歴書は2枚以内にまとめなさい」とか言われることがありますが、それがこれに当たります。私も、第二新卒や30歳前後で中堅クラスまでの方のご相談にもし乗る際は(この層は当社では対象外なのですが)、ほぼ同じアドバイスをします。

しかし、もし40代、50代のミドル、シニア層応募者の「2枚以内の、職務項目だけが記述された職務経歴書」が、社長・事業部長に渡ったとしたら、どうでしょう。答えは「この人がマネジメント層以上の人材として俎上(そじょう)に乗ることは難しくなるでしょう」が正解なのです。なぜでしょう?

どういうことかと言えば、「経歴をしっかりと読める」ということが、経営者・事業責任者向けには非常に重要なのです。抽象的な項目ではなく、いつ、どのようなことをやったのか。それはどんな背景(課題やテーマ)があり、どのような取り組みがされ、どんな結果が出たのかということを具体的な事実ベースでしっかりと読み、その候補者を理解したいのです。

だから、社長・事業責任者向けには、職歴についてはボリューム多く、しっかりと職務の中身・プロセスや考えも記載されているものが望ましいのです。もちろん、新人時代・若手時代のことについては、あまりに微に入り細に入り記載する必要はありません。

概ね、現在から遡ること5年ほどの、直近の実績が非常に重要です。40代、50代の人であれば、その5年を含む10年ほどの間での職務実績が、今後のシニアクラス、エグゼクティブクラスとしての活躍を類推する重要情報として詳細に確認されることになります。

よく受ける質問に、「経歴は昇順と降順、どちらで書くのがよいのでしょうか」というものがあります。こちらについては、どちらでないとダメだとか、まずいということはありません。昇順でも降順でもどちらでもOKです。

ただ、もし、どうしてもどちらが強いて言えばよいのかと問われれば、私は「降順」をお勧めします。理由は、先ほど述べた通り、経営者・事業責任者があなたの職歴を確認する際、もっとも重視し詳細に知りたいのは、現在から遡って5年、10年以内のことだからです。であれば、まず最初にここについてパッと読みやすく記載されていたほうがよいので、結果、降順をお勧めするということになります。

転職歴があるならば、直近の所属企業から過去の所属企業へと遡っていく。現職企業の中で部署移動を何度か経ていれば、現在所属している部署から、その前の所属期間部署、さらにそれ以前の部署……と遡って記述していきます。

結果として、後ろにいけばいくほど若い頃の職歴という形になります。記載も詳細度合いは落として、その頃には何を担当していたのか、実績のサマリーくらいが簡潔に記載されていれば問題ありません。

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