内定者のオヤカク対策に企業懸命 親に手紙、訪問も今どき親子の就職活動(2)

2019/7/12

同社の場合、新卒の内定を出す際に内定証書を渡し、本人と親のサインをもらっている。内定証書には手紙を添える。「スポーツをがんばってきた学生について、ゴールから逆算できる企画力や柔軟な協調性があり、一緒に働きたいと思っている……といったことを書きます」(中堂さん)

内定者全ての家庭を訪問する

家庭訪問をしている会社があると聞いて訪ねたのが、動画制作や動画関連のマーケティングを手掛けるLOCUS(東京都渋谷区)だ。瀧良太社長は、内定を出した学生すべての実家を訪問している。きっかけは、長崎県出身で都内の大学に通っていた男子学生に内定を出したところ、実家の両親から問い合わせが入ったことだった。

内定者の家族を訪ねるLOCUSの瀧良太社長(左上)。すっかり打ち解けている

親を説得するつもりで意気込んで会いに行ったが、言葉がブーメランのように自分に返ってきた。「大切に育てたお子さんが働く場なのだから、もっと会社を成長させなくては」。そう痛感した瀧社長は、自分を叱咤(しった)する機会として、家庭訪問を毎年実施することを決意した。

これまでに、宮崎、北海道、京都などに行った。特に反対されていなくても会いに行く。すっかり仲良くなって、酒を酌み交わして帰ってくることも多い。オヤカクをポジティブにとらえて内定者、親、企業の対話を促すことは可能という事例だ。

就職は、社会への門出だ。企業側は「家族に応援されて門出を迎えてほしい」(ビースタイルの中堂さん)と考え、あの手この手で「オヤカク」対策を練る。

「結局は、親子のコミュニケーションの問題なんですよ」。就活学生と親を長く見てきたネオキャリア広報部長の橘兼太郎さんは言う。普段から就活や人生のビジョンについて話し合っている親子なら、オヤカクでこじれることは少ない。子の決意を応援できる親になれているか。親に自分の決意をはっきり伝えられるだけの人間に成長できているか。オヤカクは親子の姿をあぶり出す。

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(藤原仁美)

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