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交際0日で婚約・結婚も 「スピード婚」が増える理由

2019/7/6

交際0日で婚約した見上さん夫婦

女優の蒼井優さんと山里亮太さんが結婚した。交際期間は2カ月だとか。昨年結婚したアナウンサーの小林麻耶さんは交際0日という。最近よく耳にする「スピード婚」。芸能人だけではないようだ。なぜ?

「出会ったとき『ストーン』という感じで。思い返すと不思議なんですが」

■お金や仕事、子供… 出会って2回目で話し合う

2019年1月に結婚した愛知県在住の見上華穂さん(26)は交際0日で婚約した。夫の裕士さん(39)と出会って1週間後、2回目に会ったときだ。

婚活サイトで出会った2人。付き合わず結婚を決めたことに不安は?

「なかったです。2回目に会ったときお金や仕事、子供のこと、家族の将来ビジョンを話し合ったので。ナイーブな話ができたのは2回目だったから」。華穂さんは振り返る。長く付き合ったからといって人生設計を共有しているとは限らない。改まって切り出しにくい人も多い。

結婚までの期間が短くなっている。リクルートブライダル総研の調査によると「結婚までに付き合った期間」は12年に平均3.8年だったが、18年には3.3年に。0日婚もいる。ゲンナイ製薬(東京・千代田)が既婚女性2043人の交際期間を調べたところ、0日が11人いた。

婚活サービスでも同様だ。大手のツヴァイでは6カ月以内で成婚退会する会員が18年度は男性29%、女性42%。14年度に比べそれぞれ7ポイント、12ポイント増えた。

■出産意識し即決 離婚への抵抗感薄れる

なぜ短くなったのか。ひとつは結婚年齢の上昇だ。18年の平均初婚年齢は夫が31.1歳、妻が29.4歳。「晩婚化で自分に合うかどうか見る目が育った世代が結婚している」。第一生命経済研究所の的場康子主席研究員は話す。女性は出産を意識して決断が早まる傾向もありそうだ。

離婚への抵抗感が薄れたこともある。3月に交際4カ月で結婚した会社員の女性(27)は「バツイチになってもやり直せる気持ちがあった」と明かす。

さらに加速させたのが婚活アプリの普及だ。

「会う前から趣味が合うと思っていた。あそこのラーメンは微妙とか事前にやりとりしていた」。マッチングアプリで出会い2カ月で結婚を決めた会社員の女性(38)は振り返る。

「前は合コンをしていたが、どんな人か分からないのはムダだとアプリに変えた」。昨年交際半年で結婚した男性(29)も話す。

■広がるマッチングアプリ 価値観合いやすく

ブライダル総研によると、婚活サービスを使い結婚した人は17年には1割超。特に目立つのがマッチングアプリだ。女性は無料、男性は月3000円程度で利用できることが多く、市場規模は400億円と2年で2倍になった。

現在数十あるマッチングアプリの一つで、会員数1000万人超の「ペアーズ」。運営するエウレカ(東京・港)によると、12年のサービス開始から、同アプリで結婚・交際したとの報告は20万人以上。結婚や交際で退会するまでの期間は公表していないが、石橋準也代表取締役は「数カ月程度」と話す。

スタバ好き、1人の時間も大切、年を取っても手をつなぎたい――。多くのアプリでは様々な趣味や価値観を登録でき、自分と合いそうな相手とつながることができる。年収や身長などを検索する機能もあるが「設定している人は少ない」(石橋代表)。

ゼクシィの一ツ木優子副編集長は「婚活サービスの普及で『好きだから付き合おうよ』だけでなく『結婚したいから付き合おうよ』が増えている」と話す。

初対面で結婚式を挙げ新婚生活に突入。1カ月後、そのまま本当の夫婦になるか、別れを選択するのか。ネットテレビ「アベマTV」で4月まで配信していた「いきなりマリッジ」が20代を中心に話題を集めた。プロデューサーの濱崎賢一さんは「お見合い結婚もあることだし『こんな結婚の仕方もあるよ』と問いたかった」と話す。

多様な他人の生き方を目の当たりにすることになった今。かつて結婚相手の条件だった「3高」など相対的な価値は鳴りを潜め、互いにとって絶対的な価値へとシフトしている。スピード婚もそのひとつなのだろう。

(生活情報部 井土聡子)

■本人確認や監視体制 安全配慮したアプリ利用を
アポ入った――。「20代前半の若年層ではアプリでマッチングした人と会うことをこう呼んでいる」。マッチングアプリ「タップル誕生」を運営するマッチングエージェント(東京・渋谷)の合田武広社長は話す。会員は約400万人。月に7000人が「出会いがあった」と退会するという。
カジュアルに利用されるアプリだが、市場拡大の背景には安全対策の強化がある。過去に「出会い系」といわれたサービスでは、身元を隠した利用などで犯罪行為を助長するケースがあった。
現在多くのアプリは、フェイスブックとの連携や身分証明書など本人確認書類の提出を求めている。24時間365日体制でメッセージの内容などを監視。会員による通報機能も設け、悪質な利用者の排除に努めている。

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