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自分の歩んできたキャリアの「たなおろし」は、転職に欠かせない。写真はイメージ=PIXTA

自分の歩んできたキャリアの「たなおろし」は、転職に欠かせない。写真はイメージ=PIXTA

ミドル世代の転職市場が活性化しているというニュースが増えています。しかし、現実には、業界や職種、スキルによって大きな格差があります。また、20代~30代前半の高需要年代と、30代後半~40代前半にかけてのスペシャリスト・マネジメント需要、40代後半以降のエグゼクティブ需要と、年齢が上がるほど急激に募集ポジション数は精鋭化して減少していきます。そのために不可欠なのが自己認知力、つまり自己の市場価値の把握です。ところが、自分を知るのは簡単なことではありません。今回はそのためのいくつかのヒントをご紹介します。

過去からの延長で、自分の価値を測ってしまうリスク

「現職では約25年、大企業を中心とした法人向けの大口需要を開拓する営業一筋でやってきました。現場ではお客さんと百戦錬磨の経験をし、営業マン時代は社内でもトップクラスの結果を出して会社に貢献してきました。ここ15年は、課長、部長代理、部長と、責任範囲も広がりマネジメントとしての経験も積み上げてきました」

会社の業績不安で転職を検討し始めた、という理由で、先日お会いしたAさん(46歳)は、建設資材などを扱う中堅商社に勤める現職の営業部長。面談の冒頭で、新入社員で入社してからこれまで活躍してこられた経歴を、数字の裏付けとともに説明してくれました。

しかし、転職を考え始めて悩んでいる内容も同時に、率直に話してもらいました。

「これまでやってきたことは、まあ過去のことなので説明はできるのですが、いざ転職を考えた始めたときに、転職先で働くイメージが持てるのは、同業界の同じ仕事しか思いつきませんでした。でも、そもそも業界自体に将来懸念があると考えているので、それなら転職する意味がない。じゃあ、他にどんな世界で何をやっていけるのか、と考えたら、考えれば考えるほど迷うというか、先が見えなくなってきています」

しかし、この悩みは決してAさんだけのものではありません。40歳を超えて転職活動をした経験がある人なら、ほとんどの人が共感するのではないかと思うくらい、同じ悩みを持つ とはたくさんいます。この背景には、どんな要因があるのでしょうか?

まじめに仕事をしている人ほど、会社の中だけの人間関係に埋没してしまい、世の中の労働市場の相場情報が入手しづらくなるという理由も確かにあります。

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