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米メディアも注目 大谷翔平の心づくり法がマンガに 『最高の教師がマンガで教える目標達成のルール』著者 原田隆史氏

2019/7/4

私も陸上競技という競技スポーツの指導者で、パフォーマンスとは切っても切れない世界にいたので、『カリスマ体育教師の常勝教育』では、どのようにしてパフォーマンスを上げればいいかという事例と考え方を提供しました。しかし、パフォーマンスを上げることばかりが注目されることには、私自身も悩みました。

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そこで今回は、「ハイパフォーマー」「男性」とは正反対の「一般の方」「女性や子供たち」にも分かりやすく伝えて読者層を広げたいと思い、マンガにしました。主人公は入社3年目の女子社員で、かわいい猫がコーチングするというストーリーです。仕事、恋愛、夫婦関係、子育てなどの問題を乗り越えていきます。人生の課題とその乗り越え方のすべてが詰まっていて、すべてOKにしていく。楽しい本です。ストライクゾーンが360度に広がっていると思います。原田メソッドが「誰にでも役立つ」「誰でも学べる」ということを知ってもらえると思っています。

■「犯人探しマネジメント」から「心づくりマネジメント」へ

――世の中が求めることも変わってきたのでしょうね。

原田 独立した17年前に証券会社の研修を引き受けたとき、その会社の方からこう言われました。「結果を出せる人を育ててほしいので、原田さん、上位の人に焦点を合わせて、厳しくやってください」「数字が人格です」。

そのころパフォーマンスを上げるために注目されていた考え方がPDCAやカイゼンです。それらは物づくりの世界で発展した、無生物に対するマネジメントです。部品の故障やシステムの不具合を探し、その部分やパーツを交換し、製品精度を高めていく考え方です。「このネジがだめ」「この部品の取り付け方を変えたら良くなる」という「犯人探し」の手法です。つまり無生物に対する「犯人探しマネジメント」だと僕は思っています。

ところが、時代が変わって情報化社会になると、アイデアや構想力が重要になってきて、コミュニケーションで職場の関係性を高めながらイノベーションしていく時代になってきました。それなのに無生物を対象とした物づくり時代のPDCAマネジメントで、対象が物から人に代わっているのに、犯人探しのままマネジメントを行おうとしている。それではアイデアや構想力は生まれません。

ここにきて大切なのは、PDCAマネジメントから、人の心の育成にシフトチェンジすることです。それができない限り、AI時代には会社も組織も崩壊するのではないか――。私はそういう仮説を立てました。

原田メソッドは、まさに人の心を育てるメソッドです。「5つの心づくり」を軸にして、心の土台の上に能力を発揮する、自立型の人間を育てるメソッドです。

5つの心づくりとは、「心を使う」「心をきれいにする」「心を強くする」「心を整理する」「心を広くする」です。このサイクルを回せば、人の心ができて、人格も育ち、パフォーマンスも上がる。そうすれば精神的にしんどくなることがなくなり、幸せでハッピーになれる。それこそが『最高の教師がマンガで教える目標達成のルール』における重要な意思表明です。

おかげさまで売れ行き好調で、発売後わずか1週間で増刷が決まったのも、「その通りだ」と共感してくれている人が多いからだと思っています。多くの人も「このままじゃいけない」と思っていた。その空気を一新するために「こういう時代にしようよ」という思いを僕はドーンと出した。僕らの仮説にみなさんが「そうだよね」と共感してくれたのだと思っています。

(日経BP コンシューマーメディア局 長崎隆司)

最高の教師がマンガで教える目標達成のルール

著者 : 原田 隆史 マンガ原作:北田瀧 作画:temoko
出版 : 日経BP
価格 : 1,404円 (税込み)

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