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「老後資金2000万円」なんて無理… ならどうする? 『まだ間に合う! 50代からの老後のお金のつくり方』著者 深田晶恵氏に聞く

2019/6/24

60代後半のミッションは、自分の年金収入や老後資金から見てキャッシュフロー的に問題のない水準の年金生活に慣れること。その実現のためには、年金と準備した老後資金とで90歳ぐらいまで黒字をキープするには、月いくらまでの支出に押さえるべきかを試算し、それに合わせて生活をダウンサイズしたり、長く働いて老後資金を増やしたりするなどの対策を練る必要がある。

■必要な老後資金の額は変えられる

金融庁の報告書の「老後資金の備えは2000万円必要」の根拠となったのは、年金暮らしの無職夫婦は毎月5万5000円程度を貯蓄から取り崩している、という総務省の家計調査(2017年)のデータだ。これはもちろん一つの目安にすぎず、必要な老後資金は人によって違う。

60代、あるいは70代まで長く働いて年金だけで暮らす期間を短くしたり、支出を減らして取り崩し額を減らしたりすることで、必要な老後資金は少なくできる。

「老後は明日突然やってくるわけではない。まずは現実と向き合い、我が家の場合はあといくら老後資金が必要かを計算し、その目標に向かって、家計の見直しや長く働くための健康管理など、今できることを積み重ねていくしかない」と深田氏はいう。

「老後までに2000万円なんてためられない」と嘆いていても、何も変わらない。一方で、50代からでも、老後の豊かな暮らしのためにできることはたくさんある。最初の一歩は、これから訪れる「お金の変化」を知り、それに対応する力と知識を身に付けていくこと。それこそが、人生100年時代を賢く生き抜く武器になる。

(日経マネー編集長 佐藤珠希)

深田晶恵
ファイナンシャルプランナー(CFP)、生活設計塾クルー取締役。1967年生まれ。外資系電機メーカー勤務を経て96年にFPに転身。独立系FP会社・生活設計塾クルーのメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演でも活躍。『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂7版』、『サラリーマンのための「手取り」が増えるワザ65』、『定年までにやるべき「お金」のこと』(いずれもダイヤモンド社)、『共働き夫婦のための「お金の教科書」』(講談社)ほか著書多数。

まだ間に合う! 50代からの老後のお金のつくり方

著者 : 深田晶恵
出版 : 日経BP
価格 : 1,512円 (税込み)

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