出世ナビ

人事を変えるテクノロジー

同僚の「いいね!」で成長 アットコスメのHRテック アイスタイルVicePresident・ヒューマンリソース本部長 鈴木敬介氏

2019/6/26

――ほかには、どんなHRテックを使っていますか。

「18年の前半に、組織・人事コンサルティングのリンクアンドモチベーションが提供する『モチベーションクラウド』を導入しました。社員へのアンケートを基に満足度などを測るシステムです。他社と比べた自社の偏差値が分かるもので、部門別やグループ別のスコアを半年単位で確認できます」

グループが海外に拡大するにつれ、人事のシステムにも課題が増える

「数字は仮のものですが、たとえば『全体評価が49.8、全社満足度が(5点満点で)3.1点、上司満足度が4.2点』などと表示されます。このうち全体評価は全社員に伝えますが、仕事満足度や上司満足度の数値は当該部署の上司にだけ伝えます。上司満足度などを評価に使うのでなく、『どう改善したらいいか、一緒に考えよう』とコーチングに近い形で利用します。社員の満足度を上げるため、組織運営をどう変えたらいいか考えるきっかけにしてもらいます」

■人事システム、海外子会社との融合模索

――人材データベースは、どう使っていますか。

「18年10月から上司との1対1の面談を取り入れました。そのやり取りなどの記録を人材データベースに保存しています。面談をその場だけのことにせず、見える化してきちんとフィードバックする仕組みを目指しています。満足度を検証したところ、19年4月の上司満足度が半年前より上がったのが分かりました。複数のHRテックを組み合わせれば、人事施策を検証できるわけです」

――HRテックの対象は国内だけですか。

「現在は日本で働いている人が中心です。当社は海外での口コミサイトの運営なども手がけていて、今後さらに海外事業を拡大する計画です。人事システムもグローバルに広げたいのですが、M&A(合併・買収)でグループ入りした海外企業は独自の文化を持っています。本社と海外子会社の文化を協調させるための新しいシステムが必要だと感じています」

――アイスタイルにとって、HRテックの位置づけは。

「技術の進歩で、人事関連データは格段に集めやすくなり、個別の人事施策の影響も分析しやすくなりました。便利なツールがあるなら、ビジネス部門でも人事部門でもどんどん導入しようというのが、当社の吉松徹郎社長の考えです。一方で人事には、人間的な部分も欠かせません。私は大学を卒業してプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)に入り、人事に配属されました。そこで上司に『人事はマーケティングだ』と言われたのが印象に残っています。マーケティングも人事もエモーション(感情)で動く部門です。パーソナルタッチというか、データになりにくい定性的な部分とHRテックを上手に結びつけることが必要だと考えています」

(笠原昌人)

「人事を変えるテクノロジー」記事一覧

管理職・ミドル世代の転職なら――「エグゼクティブ転職」

5分でわかる「エグゼクティブ力」
いま、あなたの市場価値は?

>> 診断を受けてみる(無料)

「エグゼクティブ転職」は、日本経済新聞社グループが運営する 次世代リーダーの転職支援サイトです

NIKKEI 日経HR


人事・労務・法務の基礎知識を身につける講座/日経ビジネススクール

働き方改革推進への対応から人材開発、社会保険の仕組みまで

>> 講座一覧はこちら

出世ナビ 新着記事

ALL CHANNEL