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街乗りも、本気のオフロードも スクランブラー1200

2019/6/23

トライアンフ・スクランブラー1200 XE(MR/6MT)(写真:三浦孝明、以下同)


クラシカルなスタイリングと本気のオフロード性能を併せ持つ「トライアンフ・スクランブラー1200XE」。870mmという高いシート高が気になるところだが、実際に乗ってみると、「それでも欲しい」と思わせる魅力にあふれた一台に仕上がっていた。

■車体サイズに身の丈が合わなくても…

クルマを運転する時、最初にすることはシートやハンドル位置の調整だ。安全に操作できる環境を整えてから走りだすのが当たり前で、もしも調整機構が付いていなければ批判にさらされる。

ところがバイクにその感覚はない。調整機構など備わっていないのが普通のことで、あったとしても可動範囲は数mmからせいぜい20mm程度。車体サイズが身の丈に合わなければあきらめるしかないのだ。そうでなければスキルアップを果たすか、体を鍛えて出直すか。クルマと比べると絶望的なおもてなしの欠如ながら、そういうハードルを強いられても納得できるバイクがある。トライアンフから登場したスクランブラー1200 XEがまさにそれで、ライダーなら少なからず持ち合わせているドM心をくすぐる一台だった。

スクランブラー1200 XEのデザインはネオクラシックに属する。それゆえ、一見すると穏やかな癒やし系ながら明らかに腰の位置が高い。それを察知した編集スタッフのSさんは、賢明にも「バイクの引き取りと返却もお願いできますか?」とリクエスト。リスクを回避するのも重要な仕事である。

2018年10月に発表、2019年3月に日本でもお披露目された「スクランブラー1200」。865ccの空冷エンジンを搭載した「スクランブラー」の後継モデルにあたり、“弟分”として900ccの「ストリートスクランブラー」もラインナップされる
「トライアンフ・スクランブラー」シリーズの大きな特徴である、片側2本出しのアップマフラー。「TR6Cトロフィー」などといった、往年のモデルのオマージュだ

とはいえ、筆者の身長は174cmほどだ。低くもないが高くもない極めて平均的な日本人サイズであり、股下もしかり。トライアンフジャパンの地下駐車場で車両を受け取った時、いかにも「全然余裕ですから。こんなの毎日ですから」という体で発進したものの、緊張感はそれなりにあった。

■乗馬に近い感覚、ほどよいアナログ感

ただ、地上に出てからは快適そのものだった。目線は高く、前傾姿勢とは無縁のため、イメージ的には乗馬に近い。エンジンのマッピングもよくしつけられ、トコトコと常足(なみあし)のように車体を進めることも許容。エンジンモードには、レイン/ロード/スポーツ/オフロード/オフロードプロの5種類があり、ユーザー自身で各種デバイスの介入度を設定できるライダーモードも用意されているが、いずれを選択しても低回転域のフレキシビリティーは失われず、いたずらにアグレッシブさが増す領域もない。

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