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21年卒に採用型インターンの波 落ちたら終了はウソ

2019/6/3

「就職の明治」をうたう明治大学は説明会で「企業はインターンを単なる就業体験ではなく、採用の手段ととらえている」と率直に学生に伝えた上で、手厚い支援体制を敷いている。今年は夏インターンに間に合わせるため、昨年(2018年)まで就活向けに秋に実施していたエントリーシートの添削指導を、春学期に前倒しするなどの対応を取った。

採用と関連した1日インターンの増加により、大学が仲介する夏の長期インターンの参加者が減少したのが、昭和女子大学。磯野彰彦キャリア支援センター長は「学生は夏休みに1社に10日間行くよりも、1日型に10社行った方が就職に有利と考えているようだ。行くなとは言えない。実態として採用が早期化している中で、うちの学生が就活で不利になるのは見過ごせないので」と話す。

■インターンに落ちても本選考で再トライを

採用型インターンが急増しそうな陰で、乗り越えるべき課題も見え始めている。

代表的なのが、インターンの応募に落ちた学生への対応だ。人気企業のインターンは100倍超と本番の採用選考より狭き門となる場合もある。学生の間でインターン=採用という考えが広まるにつれ、「インターンに落ちたらおしまい」と思い込み、諦めて採用選考に応募しない学生もいるという。

素材大手の人事担当者は「むしろ採用に逆効果だったかもしれない。選ぶ人数を絞る必要がある体験型インターンの中止も検討している」と声を潜める。

実際にはインターンと選考が直接は関係ない企業は少なくない。早期選考などのルートを設けている場合でも、「インターン採用は少人数で、本選考とは別々に進めている」という声は多く聞かれる。インターンに落ちたからといって本選考を諦める必要はない。

一方、大手や人気企業に比べてブランド力で劣る中堅企業の中には、インターンに来た優秀な学生から最終的に就職対象として選ばれないというケースもある。

それでも、採用型インターンの拡大は止まりそうにない。人材確保に動きたい企業と学生の期待が一致し、歯車がかみ合っているからだ。まだ見ぬ「正解」を探して歯車は急速に回り始めている。

(安田亜紀代、田中裕介)

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