時計

必要なのは時計への情熱 パテックフィリップの原点 パテックフィリップ社長 ティエリー・スターン氏

2019/5/27

パテックフィリップのティエリー・スターン社長

世界三大腕時計ブランドのひとつ、スイスの「パテックフィリップ」。高級時計ブランド各社が幅広い顧客を獲得しようと多くの新作を投入するなか、パテックは2019年の新作を18本に絞り込んだ。ティエリー・スターン社長にその狙いなどを聞いた。




――今年の新作の狙いを教えてください。

「コンプリケーション(複雑機構)に造詣の深い既存の顧客はもちろんのこと、新しい顧客層、新しい世代にも受け入れてもらうことを狙った新作をそろえました」

「以前は新作を45本ほど発表していた時期もありましたが、今年はより早く納品できるよう18本に絞りつつ、革新性、価格帯の幅、そして何よりもデザイン性に重点を置きました」

「新しい世代というとiPhone(アイフォーン)などの最新テクノロジーを思い浮かべがちですが、彼らの中にも駆動装置(ムーブメント)などにも理解がある層がいます。デジタルの世界だからこそ、地に足をついたセキュア(安心)な技術である機械式時計を愛する人々がいるのです」

■重要なのはチームワーク

――トップブランドであり続ける秘訣は何でしょう。

「時計そのものというよりも、代々続くファミリービジネスを支えるチームワークが重要な要素になっています。従業員の声に耳を傾け、彼らを信頼し、何事もチーム一丸となって取り組んでいくことで、質の高いコンプリケーションをつくりあげることができているともいえます」

――高い品質を維持し続ける決め手は何ですか。

「それはパッションの一言に尽きます。従業員一人ひとりがとにかく時計を愛し、思いをもっていること。それがパテックの高品質の時計つくりにつながります。残念ながらブランドのDNAは教えることはできません。どんなに高い技術を持つ職人であっても、時計に対する熱いパッションがなければパテックには向いていません」

「どんなに優れた職人であっても、時計に対するパッションがなければパテックには向いていない」

――日本市場をどのように見ていますか。

「日本でのビジネスはとてもうまくいっています。パテックにとって間違いなく重要なマーケットのひとつで、売り上げも大きいものです。その理由は日本市場の顧客のほぼ100%が日本国内に住む顧客となっているためです」

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