まず靴底の減りチェック 足が元気なら健康で長生きいつまでも歩けるための健足術(1)

日経ヘルス

2019/5/20

ただ、自分の歩く姿勢が悪くないかは、「靴底チェック」で確認しておこう。

(イラスト:内山弘隆)

自分が普段よく履いている靴の底を見てみよう。かかと部分の外側が左右均等にバランスよく削れていれば問題はない。

「この場合、体重移動がうまくできている。しかし、靴底の減り方が左右で著しく違ったり、つま先だけ、かかと全体、あるいは内側が減っていたりするのは、歩き方が悪い証拠です」(久道さん)。

常に酷使されている我慢強い「足」に気づこう

そして、この「歩行」の基盤となるのが「足」だ。実は、足は日々、最も酷使されている部位だ。26個の小さな骨からなり、3つのアーチを形作ることで、狭い面積で50~60kgもの体重を支えている。しかも、1日に6000歩を歩くとしたら、6000回も地面にたたき付けられている。

(イラスト:内山弘隆)

「だから、足裏の角層は他の部位に比べて厚く、刺激に強くなっている。しかし、それがゆえに、少しの痛みだと、あまり重要視せず、放置する人が多いのです」と久道さんは語る。

ただ、「足にも、体のほかの部位と同様、いわば“耐用年数”がある。われわれ下北沢病院の医師たちは、それを50年と考えています。姿勢を保ち、体を動かす筋肉は50歳を境目に下り坂に入る。老年医学の統計によると、50歳から70歳までの20年間で筋力が15%、筋量が10%減少するとされています。筋量だけでなく、皮膚や血管も、50年ぐらいを境に加齢によるさまざまな病的変化が出てきます。だから、足の耐用年数も本来は50年ではと。その先も足をしっかりと機能させるためには、それなりのメンテナンスを加えていく必要があるのです」(久道さん)。

足にトラブルがあると、それをカバーしようとして歩き方が悪くなる。歩き方が悪くなるとひざや腰が痛くなり、姿勢のバランスも崩れ、ほぼ全身にトラブルが広がってしまう。だから、足のトラブルをいち早く見つけてケアするということは、体のほかの部位や臓器の健康も守ることにつながる。

◇  ◇  ◇

ヒールを履いていると負担

靴のヒールが高いほど足には負担がかかる。靴を履いたまま横から撮影した1のレントゲン写真を見ると、足の付け根に重みがかかっているのがわかる。2は上から撮ったレントゲン写真。親指の先が小指側に曲がって変形している。3のレントゲン写真は、はだしで撮影したもの。「ヒールが履ける体力は大事だが、外反母趾(ぼし)の一因でもあるので、長時間履き続けるのは避けたい」(久道さん)。

(写真提供:下北沢病院)
久道勝也さん
下北沢病院(東京都世田谷区)理事長。獨協医科大学卒業後、順天堂大学皮膚科入局。米ジョンズ・ホプキンス大学客員助教授などを経て、米国のポダイアトリー(足病学)に注目し、足専門の総合病院「下北沢病院」を設立。日本皮膚科学会認定専門医、米国皮膚科学会上級会員。

(ライター 赤根千鶴子、日経ヘルス編集部)

[日経ヘルス2019年4月号の記事を再構成]

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