岩崎弥太郎の組織作りに共感 タイ人学生が見た現場力エイミー・アサワテワウィス氏 (タイ生まれ)

「大変な仕事であるがゆえに、やめる人も多いです。私たちの企業では、『今月の優秀社員』を発表したり、お客さんからのお礼のコメントを掲載したニュースレターを配信したりしていますが、もっとできることはあると感じています」

「失敗は恥」アジア共通の傾向

授業でプレゼンテーションするアサワテワウィスさん

「トヨタ自動車の生産方式では、『アンドン』というシステムに特に興味をもちました。『工場での作業中に何か不具合をみつけたり作業が遅れてしまったりしたら、アンドンコードとよばれるひもをひっぱって助けをよべばいい』というのはとても良いシステムだと思いました。私たち人間はどうしても失敗するのは恥だと考えがちです。特にアジア人はその傾向が強いのではないでしょうか。失敗を隠さないで報告する文化をつくりあげたところがトヨタの強さではないかと思いました」

「この失敗に対する考え方は、トヨタだけではなく、ハーバードビジネススクールの授業全体からも学んだことです。入学した当初は、『間違ったことを言ったらどうしよう』とか『後から考え方を変えたら、優柔不断な人だと思われないかな』などと考えて、発言をためらうことがありましたが、授業を何回も受けるうちに『他の人と違う意見を言ってもいい』『間違っていたら訂正したらいい』と考えるようになりました。ハーバードは多様な意見を歓迎します。そこから学べることがたくさんあるからです。この考え方は、今後、管理職、経営者として成長していく上で、とても重要なことだと思っています」

――卒業後、ハーバードでの学びをどのように生かしていきたいですか。

「卒業後はタイの大手流通企業に戻って、再び管理職として働く予定です。流通企業には多くの社員が現場で働いています。全国の店舗では、それぞれの地元で採用された人たちが現場で汗を流しています。現場の人たちにやりがいを持ってもらい、よりよい人生を送ってもらうためにはできることがまだまだあると思います。タイに戻ってから早速、ハーバードでの学びを実践していくつもりです」

(2019年3月14日 ハーバードビジネススクールにてインタビュー)

※本記事に登場する学生のコメントは、個人の意見を反映したものであり、ハーバード大学及びハーバード大学経営大学院の見解を示すものではありません。

佐藤智恵
1992年東京大学教養学部卒業。2001年コロンビア大学経営大学院修了(MBA)。NHK、ボストンコンサルティンググループなどを経て、12年、作家・コンサルタントとして独立。「ハーバードでいちばん人気の国・日本」など著書多数。日本ユニシス社外取締役。

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