変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

中小企業経営者の事業承継は「待ったなし」の急務になりつつある。写真はイメージ=PIXTA

中小企業経営者の事業承継は「待ったなし」の急務になりつつある。写真はイメージ=PIXTA

高齢化が進む日本では、後継者不足に悩む中小企業が一段と増えてきました。団塊世代の経営者が70代に入り、円滑な事業承継が求められています。事業承継にあたっては、外部から経営人材を採用する動きが活発です。その企業の課題や状況に応じて、30代~60代の幅広い層が採用ターゲットとなっています。人材ニーズのパターンごとに、求められる人材像を紹介します。

2025年、127万社が後継者不足などによる廃業リスクに直面

急速に高齢化が進む日本。そして中小企業の経営者もまた、高齢化が進んでいます。それに伴い、事業承継を課題とする企業が増えており、それに関連する求人案件も多くなってきました。

日本のすべての企業のうち、中小企業が占める割合は99%。労働者の70%は中小企業に勤務しています。そんな中小企業の経営者のうち、今後10年の間に70歳を超えるのは245万人。しかし、そのうちの3分の2は後継者が決まっていない状況にあります。中小企業経営者の平均引退年齢は「67.7歳」というデータがあることから、まさに今、事業承継が急務となっているわけです。

2018年の「休廃業・解散」は2万3026 件と、倒産件数の約3倍。中小企業庁は、2025年には日本企業全体の3分の1にあたる127万社が、後継者不足などによって廃業リスクに直面すると試算しています。

20年ほど前までは、事業承継といえば親族内承継が当たり前で、後継者の確保は比較的容易でした。しかし少子化の影響もあり、そもそも引き継ぐ子供がいない、あるいは子供がいても事業や経営に興味を示さないといった理由で難しくなっています。

「多様化」が叫ばれる時代にあって、子供たちのキャリア観も多様化してきました。経営者である親も、子供の職業選択を尊重し、事業承継を無理強いしない傾向が見てとれます。「家業」という風潮が薄れた今、代わりに社内承継や第三者承継が半数以上を占めているのが現状です。

事業承継に関連する採用は主に4パターン

では、事業承継に際し、どのような人材ニーズが発生しているのでしょうか。大きく分けると4つのパターンがあります。

 1)引き継ぐ「社長」を直接採用する
 2)買収したファンドが「社長」を採用して送り込む
 3)子供が社長を引き継ぐ前提で、「新社長を支える経営ボード候補」を採用する
 4)顧問、社外取締役などを招へいする

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック