ゴールデンウイークも終わり、梅雨の季節が近づいてきた。雨の多い時期に備えて、今から用意しておきたいのが防水シューズだ。今回の特集ではビジネスにも対応する大人向け防水シューズを3回に分けて紹介する。第1回に取り上げるのは、本革ながら防水性に優れたビジネスシューズだ。
ゴアテックス使用だがビジネスに違和感なし

「防水シューズは、梅雨時期だけでなく、年間を通して需要が高まっている」と教えてくれたのはリーガルコーポレーション商品企画一部部長の若松隆行氏。「はっ水性や形状保持といった機能を備えるようスーツなどが注目を集めているように、シューズにもビジネスギアとしての機能性が求められているのではないか」
リーガルの防水シューズは、ゴアテックス使用の本革モデル。ゴアテックスを使用しながら、ソールとアッパーを縫製して接合するグッドイヤーウエルト製法で作られている点が特徴だ。
一般的にゴアテックスを使用した革靴は、セメント製法(アッパーとソールを接着する方法)によるものがほとんど。グッドイヤーウエルト製法は、本格的なドレスシューズに用いられる製法で、ドレス感のある仕上がりとなるが、一方でソールに針を通すため防水機能を保つのが難しい。
この技術的な壁を乗り越えて2001年に完成したのが、リーガルの防水シューズ。以来、モデルチェンジを行いながらブラッシュアップされ、19年モデルとなる本作は、防水とは思えないほどエレガントなデザインを実現している。
アッパーは牛革のしなやかさとツヤ感を生かしたUチップ。ソールも見た目のドレス感を保ちつつ耐滑性のある軽量なものを使用しているので、雨の日でもカジュアルになりすぎず快適に履ける。また透湿性も兼ね備えているため、晴れでも履ける、一年を通して使える一足に仕上がっている。
「ビジネスシューズ全般の売り上げは全体的に厳しいのですが、その中で、ゴアテックスを搭載したビジネスシューズの堅調さは特に目立っています。ここ数年はゴアテックスを指名買いされるお客様も確実に多くなっており、売り上げは年々伸びています」と若松氏。天候にかかわらずドレス感のあるビジネスシューズを求めている人や、出張の多いアクティブなビジネスパーソンから特に支持を得ているという。
超はっ水レザーを採用したビジカジ靴

スピングルビズは、ゴム製の巻き上げソールを特徴とするシューズブランドだ。ゴムメーカーとして創業した広島の自社工場は約80年の歴史を持つ。高圧力でゴムを硬化させてアッパーとアウトソールを結合する「バルカナイズ製法」でシューズを作っている。