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AI兵器規制できる? 米中ロの慎重論崩す線引きカギ

2019/4/23

AI兵器については、世界の企業や研究者からも懸念の声が上がっています。昨年7月、米グーグルグループのAI開発企業など世界の約150社、2400人以上の研究者が、AIを使う自律的兵器開発に参加・協力しないとする宣言を発表しました。日本でも人工知能学会が昨年、このテーマで会合を開くなど関心が高まっています。

■佐藤丙午・拓殖大学海外事情研究所副所長「実効性のある規制枠組みに課題」

自律型致死兵器システム(LAWS)の規制を巡る国際的な議論の現状や見通しについて、特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の政府専門家会合に日本代表団の1人として参加している佐藤丙午・拓殖大学海外事情研究所副所長(教授)に聞きました。

――LAWS規制の議論はどのように進んできましたか。

佐藤丙午・拓殖大学海外事情研究所副所長

「当初は国連人権理事会で議論された。パキスタンでの米国の攻撃型ドローン(無人機)による民間人誤爆などがきっかけで、同理事会は殺人ロボット兵器開発のモラトリアムを求める特別報告を13年に提出した。その前後から非政府組織(NGO)によるロボットの兵器化に対する反対活動も活発になった。NGOは『殺人ロボット禁止キャンペーン』を展開し、無人兵器システム開発の即時禁止などの法的枠組み作りを訴えた。その後、CCW締約国会議議長のイニシアチブで、この問題を同会議の場で議論することになった。LAWS規制は国際人道法のみならず軍備管理・軍縮の問題であるとの理由からだ。CCWでは14年以降、非公式専門家会議が3回、そして政府専門家会合(GGE)が今年3月まで4回それぞれ開かれている。ここでの議論にNGOも参加している」

――LAWS規制に積極的な国々やNGO、慎重な米国、中国などAI(人工知能)先進国の間の意見対立で議論が進んでいないという見方があります。

「私は、合意に向けて着実に進んでいるとみている。議論が始まった当初のことだが、各国の軍関係者が、人間によるコントロールを離れた無人兵器を開発すべきではないと異口同音に表明した。LAWSの登場を警戒して一番反対しているのが他ならぬ軍関係者であることが分かり、これを聞いたNGO関係者が残念そうな表情をしていたのが印象に残っている」

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